【ｼｬｰﾏﾝｷﾝｸﾞ】 少女の誓いは刀と共に

１４話 巫女の実力　２ ページ17

「…ここか」

『おぉ〜教会？』

「そうみたいだな」


風とローザの戦いが繰り広げられる場所…
そこは少しさびれた教会だった。
今となっては誰もいないようだが。

霧雨は辺りをキョロキョロと見回す。
初めて見る教会に興味がわいたようだ。

すると目の前に人影が見えた。
それは先ほど見た姿。


「…約束の時間通りいらしたんですね。よかった…」

『…』


ロザリオを握りしめたローザと持ち霊であるミッシェルが
そこにたたずんでいた。

先ほどと目つきは変わっていない。
冷たい瞳のままだ。


「…無駄な争いは避けたかったのですが、仕方ありませんね」

『…いいの？』

「えぇ…あの麻倉 葉さん、でしたか？
あの人は私の全てを奪った憎い人間と同じ顔だちをしている…！！」


その言葉を聞き、風はピクリ、と反応を示した。
それにローザは先ほどよりもロザリオを握る力が増した気がする。


「そして…あの方とハオ一派を潰すこと…それが私の目標」


ローザがそう言うとともに両者のオラクルベルが鳴った。
刻々と時間が迫っている。

ローザの目にはただ憎しみが写っているかのように見える。


「…今、何て言った？」

「え――――――――――――――――――」


風に我慢の限界が訪れた。


「私を救ってくれた…大切な人を潰す？…お前にそれが出来ると思ったか？」

『…諦めな、外人共。こいつと僕の恨みの念がこもったＯ.Ｓには敵いっこねぇよ』

「…何をほざけたことを言っているのですか？勝つのは私達。
貴方達よりも思いの力は強いのですから！」

『…潰す』


両者がＯ.Ｓの媒介となる武器を持つ。
そして一瞬のうちにＯ.Ｓが完成した。

深夜の教会の前で、オラクルベルの音が鳴り響いた。

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