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止まった瞬間に電車を飛び出す。
待って！という赤葦君の焦ったような声が後ろから聞こえる。
すれ違う人達の驚いたような顔。
そりゃそうだ。
女の子が目から星を流している。
それを追ってる美少年。
異様な光景でしかない。
後ろから聞こえる足音がどんどん大きくなっていく。
「っはぁ……。捕まえた」
現役運動部の彼に足で勝とうなんて、不可能な話だったのだ。
息も整えずに振り向く。
必死に、懇願する様に言い放つ。
「離して……！」
赤葦君の掴んでる手を振りほどこうと必死にもがく。
彼は、あくまで冷静に私の腕を掴む。
それどころか、ギュッとさらに力を込める。
眉を寄せて、苦しそうにこちらを見てる。
それを見て、私は泣き叫ぶ。
「ほら、気持ち悪いでしょ！？こんなの流して！！」
周りの人は何だ何だと見てくるが、急いでるのか、はたまた関わりたくないのか。
それともどっちもなのか、誰も足を止めようとはしない。
黙ったまま、口を開こうとしない彼。
そんな彼に、私は思っていた言葉をぶつける。
「流すたびに気持ち悪いって！」
……何で。
「こっちだってなりたくてなった訳じゃない！」
ねぇ、何で？
「しょうがないじゃん！」
こんなの、見られたくなかったのに。
「いつも一人なのに優しくされたから！」
どうしても。
「無理だってっ、分かってても……っ！」
彼にだけは。
「好きに、なっちゃったんだよ……」
――私が好きな、彼にだけは。
気持ち悪いって、思われたくない。
だからずっと一人でいて、関わらないようにしてた。
そしたら、彼も関わってこないと思ったから。
……それでも、話しかけてきた。
バレたくないから極力冷たくしてたのに。
冷たい私に、めげずに話しかけてくる。
そんな必死な姿に、また惹かれた。
こんなの迷惑なだけのモノだから、蓋をしようと頑張ってたのに。
どんどん気持ちが溢れていって。
辛かった。
頼れる人はいない。
告白してフラれて、潔く諦めようって何度も考えた。
でも、そしたらずっとこの病気が治らないんだって思うと、怖かった。
そのままズルズル引きずってここまで来て。
結局バレた。
どうせ、気持ち悪いって突き放されるのがオチだ。
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桜雨-sagume-(プロフ) - 花っち�擦気�» あっ、あっ、ありがとうございます！！更新はノロマですけど頑張りますっ！！！ (2020年2月13日 9時) (
レス) id: b20b2dae4d (このIDを非表示/違反報告)
花っち�� - 奇病系初めて読んだんですが…面白いですね、せつないお話大好きです。ありがとうございます。 (2020年2月6日 18時) (レス) id: a210479166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雨さん | 作成日時：2018年11月27日 0時
