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――朝。
誰もが憂鬱に感じる朝が来た。
それは私も例外ではなくて。
また、あの詰まんない日常が始まるんだと思うと、憂鬱で仕方がない。
でも最近、隣の席の“赤葦君”が話しかけてくるのだ。
どうやら、マネージャーになってくれる人を探してるようで。
一回話しかけて来てから、毎日話しかけてくるようになったのだ。
私からしたら迷惑でしかない話。
普段から一人で過ごしているので、周りの彼を好いてる女子達からの視線が刺さる刺さる。
こういうの、ホント怖い。
そう思うのと同時に、圧倒的な劣等感が私を襲う。
……今日は、学校休んでしまおうか。
なんて頭に浮かんだ考えを消し去り、いつもよりかなり早く家を出ることにした。
電車通学だし、まだ時間は全然あるが、なんとなくで早めに出た。
駅に着き、定期を使って中に入り、電車を待つ。
暇潰しにスマホを弄り、時間を潰すことにした。
「あれ、星川さん」
私の最近の悩みの種である人物の声が聞こえた。
……最悪。
そういえば朝練あるって言ってたっけ。
出る時間失敗したな、なんて思いながら声のした方を見た。
当の本人は私に疎まれてるとは思ってないのか、にこやかな笑顔を向けてくる。
相変わらず感情が見えない笑顔だこと。
……いや、私が分かりたくないだけかもしれない。
こんなボッチをマネージャーに誘うなんて、絶対に正常な考えをしてるとは思えない。
周りから見たら凄い失礼なことを言ってるように見えるんだろうが、これが私の通常運転だ。
「……なんか怒ってる？」
なんて、白々しい事をよく言えたものだ。
そう思うなら話しかけてこないでほしいものだね。
「分かってるくせに」
わざと彼に聞こえるような音量で文句を口にすると、驚いたように少し目を丸くしたが、それもすぐに元に戻ってしまった。
それどころか、嬉しそうに笑いながら顔を見てきた。
……ホント、彼はとことん分からない人だ。
私があからさまに顔を歪めると、クスッと笑う。
「いや、最初話しかけた時より表情見せてくれるようになったな、って思って」
何それ。
私の表情を見たって、何にも得なんてしないだろうに。
そんな私の考えが分かってるのか否か、いつもはあまり感情を顔に出さないくせに、今は微笑んでる。
これをファンに売ったらいくら儲けるだろうか、と思いながら彼の顔をじっと見る。
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桜雨-sagume-(プロフ) - 花っち�擦気�» あっ、あっ、ありがとうございます！！更新はノロマですけど頑張りますっ！！！ (2020年2月13日 9時) (
レス) id: b20b2dae4d (このIDを非表示/違反報告)
花っち�� - 奇病系初めて読んだんですが…面白いですね、せつないお話大好きです。ありがとうございます。 (2020年2月6日 18時) (レス) id: a210479166 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雨さん | 作成日時：2018年11月27日 0時
