透明／黒雲２７ ページ28
gr「良かったじゃないか、女扱いされてないんやぞ？」
『……それでもこっちからしたら嫌なんだよ』
はぁ…と溜息を付けば
グルッペンも溜息を付いた
gr「…トン氏は良い奴やぞ？」
『人の話ほど信頼できないものは無いね。僕は自分の目で見たものだけを信じる』
少しの沈黙、何やらグルッペンは悩んでいた
トントンは眉を下げてグルッペンを見つめる
gr「……まぁいい事やな」
突然そう言った
何があったかは知らないけど
何故か納得した様子
『そ、なら僕は教室に戻るから』
僕は普通に背を向けて屋上から出た
グルッペンも何もしてこなかったし
別にいいと思った
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
gr「よし、分かったな？」
tn「…は？」
少しばかり落ち込んでいるトントンに
声をかけてやった
…分からんのか？
gr「アイツに認めてもらうような行動をとるっちゅうことや」
tn「いや…あれは無理じゃないっすか…？」
自信なさげの態度である
そりゃまぁ拒絶されればなるにはなるが
…俺はこの通り、少しは認めてもらったぞ？
gr「大丈夫だって！ほら、俺も、な？いけるいける！」
tn「グルさんがイッチャン分かってますやん！」
gr「お前のその善人さを見せてやればええんやで」
tn「そんなん……善人
gr「それではダメだ。アイツには【人】が必要だ」
すこし真面目な話
そう、アイツには人が必要なのだ
拒絶され、拒絶してきた人間に慣れるために
どんな奴でも…一人は無理だ
それは俺自身、一番分かりきっていることだ
だからアイツには人が、仲間が必要だ
gr「お前もわかるだろう？」
tn「………」
トントンが黙り込んでいる
きっと今迄のことを思い出しているのだろうか
こいつも色々と苦労者だ
俺達の中ではそういうことを
一番と言っていい程分かっているはずだ
tn「…せやな」
少しの沈黙のあと、そう告げた
tn「人間…一人だとなんも出来へん…な」
gr「アイツは今迄、一人で生きてきた分、中身がパイ生地のように脆い…」
tn「もうちょい良い例えなかったん…？…まぁそうやけど…」
gr「なら、分かっとるな？」
tn「…おう」
苦労性のこいつは
一度
早く解消しなければいけないからな…
少し明るくなった顔を見てそう思った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 111人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
志麻セン寄りのcrew - いえいえお役にたてたなら良かったです！！ (2019年6月13日 7時) (
レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
斬(プロフ) - 志麻セン寄りのcrewさん» はっ！間違ってました！教えていただき、ありがとうございます！！う (2019年6月13日 7時) (レス) id: 72381179a9 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りのcrew - 透明0男は僕にいつも処理させられたなんですけど僕は男にいつも処理させられたじゃないですか？ (2019年6月13日 7時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：斬 x他2人 | 作成日時：2019年6月3日 3時
