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『……タツミの時も来てたんですか……？……でも言われてみれば……うん、行った記憶があったり無かったり……』
と、ここまで言ったところであれ？とシオリは首を傾げた。
浦佐家と清洲家、互いに知り合いなのは親が超進化研究所発足時からの同僚であるからだ。だが超進化研究所が発足されたのは十年と少し前である。
「ふふ、どうして十四年も前から知り合いなのか、って顔をしてる。実は貴女達のお父さんとうちの亡くなった主人は幼馴染だったの」
『「「幼馴染？！」」』
ぽんぽんぽんと出てくる衝撃の事実に子供達は終始驚きが隠せなかった。しかし幼馴染だったというのなら、この疑問に納得がいく。
『……えっと、父親同士が幼馴染で……その上ボク達は昔何度か会ってて…………う、うーん……』
それでもシオリは情報量の洪水に飲まれていた。しかも父親同士が幼馴染だったのはシオリは疎か、リュウジも初耳だった様で……。
「……お姉ちゃん、こういうの、なんて言うんだっけ……？」
『……
偶然の一致とも言う。この場合は、"偶然出会った人が家系的に縁のある相手であった"等のケース、つまりルーツや縁に関する現象である。
……若しかして、ミハルが浮かべていた意味深な笑みはこういう事だったのだろうか。否、だが何故自分は知らなくて弟は知っているのだろうか。それどころか、昔会ったという記憶が彼女には殆ど無いから謎である。
「……あら、ごめんなさい……混乱させちゃったみたいで……」
『い、いえ……大丈夫です』
情報量の多さにぐるぐると頭を回すシオリを見て、カエデは申し訳ないと謝った。シオリは大丈夫だと言ったが、まさか両家の関係性がそこまで深いとは思ってもみなかったらしく、大丈夫と言ってからも暫くは混乱していた。
「……俺、花替えてくるよ」
『手伝おうか？』
「いや、いい。此処で待っていろ」
ベッドサイドテーブルに置かれた、少し枯れかけている花の入った青い花瓶を持ってリュウジはカエデの病室を出て行った。
＿＿＿＿
ホクトさんは37〜39歳くらいだと思ってます
ちなみに浦佐さん夫婦は生きてたら41歳という設定なので20歳で長男カイジくんを生んでるんですよね(つまり学生結婚)
チクマさんはお幾つだったのかしら……8年前だもんな。でも多分存命だったら40後半だと思います(逢坂さん曰く登場した頃は30代後半らしい)。歳の離れた幼馴染な感じです。というか近所のお兄ちゃん
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作者名：ゆっきー | 作成日時：2020年2月15日 13時
