改めて ページ49
指令室に辿り着く。
「……あれ、姉さん？どうしたの、指令室見渡して」
『え？あぁ、出水指令長は何処に居るのかなって』
指令室に入った途端にきょろきょろと辺りを見渡すシオリに、ミハルが紙袋と自身の荷物、そして彼女の荷物を持ちながら駆け寄る。
「出水指令長なら……先刻出てったとこだよ？多分、指令長室に行ったんじゃないかな」
『……そっか。なら、指令長室行くよミハル！』
「え？あ、これ姉さんの荷物」
『ありがとう。あと紙袋も貸して、一緒に行くよ！』
「え、う、うん？……あ、そういう事か。って、ちょっ！」
荷物と紙袋を受け取り、ミハルの手を引っ張って指令長室へ走る。
───指令長室
指令長室の前に立つシオリとミハルの二人。
『出水指令長、少々お時間宜しいでしょうか』
「……？嗚呼、構わないよ」
出水から承諾を得た二人は、指令長室に入る。
『「失礼します」』
「おや……どうしたんだい改まって」
入って来たシオリとミハルを見て何事か、と思っていると、二人が出水のデスクの前に立つ。
『……えっと、五人揃ってはいないんですけれども……』
「朝早かったからね。……それで、どういった用かな？」
にこりと微笑む出水に、二人はアイコンタクトをして小さく頷き、出水の方に改めて目線を向ける。
「二人しか居ませんが、……改めて、」
『「今日から、お世話になります」』
二人は深々とお辞儀をした。
「……！……嗚呼、こちらこそ頼りにしているよ」
出水の言葉に顔を上げると、後ろからドアが開く音がした。
『へっ？』
「あ、……あはは」
「やべっ」
振り向くとその先にはバレちゃったか、と苦笑いする小学生運転士達が居た。
『……はは。……あっ、これ……ご挨拶にと思って、……数が足りるかは分かりませんが、是非研究所の皆さんで食べてください』
大量のお菓子が入った紙袋を出水に差し出す。
「わざわざすまないね、ありがとう」
出水のお礼を受けて、シオリとミハルははにかむ。
「あぁ、そうだシオリ君。これから時間はあるかい？」
『……？はい、ありますが……』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆっきー(プロフ) - とまさんさん» 感想ありがとうございます！文字書きが好きであっても、文系が苦手であるが故に文書にあまり自信がなかったのでとても励みになります…！ (2019年9月6日 15時) (
レス) id: 4e3b74874d (このIDを非表示/違反報告)
とまさん(プロフ) - 文書や設定などがしっかりしており、そちらの面でも非常に勉強になりましたと共に読み応えのある文書だと感じました。まだ全てを読み終えていませんので、また読み終えたら詳しい感想を書かせて頂けたら幸いです。 (2019年9月6日 12時) (レス) id: 5e6944cfc9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきー(プロフ) - かなとさん» あっ………続編移行したところでオリジナルフラグは新しく付いてしまうんですね……報告ありがとうございます！ (2019年8月19日 21時) (レス) id: 4e3b74874d (このIDを非表示/違反報告)
かなと - オリジナルフラグをお外し下さい (2019年8月19日 21時) (レス) id: 1346ef8349 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆっきー | 作成日時：2019年8月19日 21時
