Three!Two?one………315!!【アイドルマスターSideM】

ST@GE5！ ページ6

＿＿＿＿Otowa side



『行ってきまーす』



朝6時半、私は5時に起きて、家族を起こさぬ様に静かに朝食を済ませて学校へ行く。

……私の家はみんな、遅く起きる。まあ少なくとも7時には起きるが。
早寝早起き、けれど早すぎる起床も就寝も駄目だと、父さんが言っているから。



でも私が早く起きて、早く学校に行く理由は、静かな教室で一人居たいから。

……水華とは登校しないのかって？彼奴は何時も遅い。偶に早く出て一緒に行く事もある、週一くらいのペースで。下校はいつも一緒。




……と言っても、大体2番目くらいには来るけどさ。



学校までは歩きで20分、そこそこな距離なのだ。
道には他に人は居らず、野良猫が塀の上に上ってたり欠伸して眠そうだったり………そして其れをスマホで写真に収めたりする超ニヤついた顔の私が居たり。



『んにゃぁ………〜、猫サイコ〜……可愛い……ぬこぬこだぁ〜』




むふふとしながら、安全に気を付けて歩けば、いつの間にか学校に着いている。

早朝練をしている部活動を横目に見ながら校舎内へ入る。




靴を下駄箱に入れ、上履きに履き替えて教室へ行く。


廊下は職員室の付近以外はがらんとしている。私のクラスは職員室からやや遠いので、とても静か。教室に着いて、ガラッと戸を開ける。
教室には勿論、朝早いので誰も居ない。私の席は窓際の後ろから二番目なので其処に座る。…自由席って素晴らしい！因みに余談だけど、水華は一個後ろ。



一、二時限目の授業の準備をして、ある程度他の準備もし終わったら、バッグから音楽プレーヤーと其れに繋がれたイヤフォン、それとスマホを出す。

スマホは写真欄を開き、先程撮った猫や、その前に撮り溜めした猫の画像を開く。
イヤフォンを両耳に挿して、音楽プレーヤーでoff vocalの曲を流す。


静かな教室の中、水華が来るまで猫の写真を見ながら歌い続けて、水華が来たら誰かが来るまで二人で一緒に歌い続ける。




『…〜♪』




なんて最高の、至福の時間なのだろうか。
私はこの時間が一番好き。だから家では誰よりも早く起きて、朝部活をやってる人は除くけれども、誰よりも早く学校に行く。

声は大きくせず、けれども通る声で歌う。

猫の写真の眺めながら。


視覚も聴覚も楽しいと思っていれば、片方だけの時よりかは当然だけど楽しいよね！

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