103号号室:至の部屋 ページ34
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「Aのこと好きってことなんだけど」
そう言って、至さんは微笑んだ。
ほら、そんな優しい笑顔。
心臓の音がうるさい。
至さんの目を見れない。
いつもはよく喋るこの口も、
今に限って開いたまま動かない。
「Aは?」
そう言う至さんに私は、
「…同じです」
恥ずかしくて下を向いた。
「それじゃ分かんない」
「わ、わ、わわっわたしも…!
ぃいいいいいいいいいたるさんが、す、すすす好きなんです!!!」
あー、情けない私。
噛みすぎだよ。
すると、頭上に至さんの笑いを含んだ声が聞こえた。
「Aらしい」
「ば、ばかにしてまs…………っ!!」
「ふふっ」
「え、、、、、うそ」
勢いよく顔をあげた途端、
目の前に綺麗な至さんの顔。
そう気づいた時には、
唇に暖かい感触があった。
「い、ったるさん」
「うん?」
「わたし、状況についてこれておりませんのですが…///」
さっきまで当たり前の日常だったはず。
学校があって、
MANKAI寮に寄って、
至さんが仕事から帰ってくるまで、
万里達と他愛のない会話して、
晩ご飯をごちそうになって、
それから至さんに勉強教えて貰って、、、
至さんはゲームを始めて、、、、、、。
いつどこでこんな告白フラグが立ったんだろう。
「それな、こんな形で告るとか想像してなかった」
至さんが可笑しそうに微笑んだ。
「でも、俺Aと初めて会った時からフラグ立ってた気してたんだけど」
「嘘ですよね?」
「どうかな」
まだ状況を掴めてない私に、
至さんはこれでもかと言うくらい優しい笑みを浮かべた。
「Aの彼氏ポジ、よろ♪」
い、いきなりすぎませんか?
私は目を白黒させる。
長谷川A、
今日から至さんの彼女になりました(唐突)
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ぽっぷんぺ ∂(プロフ) - 夜桜霙さん» コメントありがとうございます!!更新の励みになりました!がんばります…! (2017年9月6日 19時) (レス) id: 1dd4cba745 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜霙(プロフ) - あ、やばい、至さんかっこよすぎて昇天しそう…更新頑張って下さい!! (2017年9月4日 18時) (レス) id: a43026bb5f (このIDを非表示/違反報告)
ぽっぷんぺ ∂(プロフ) - 和風和菓子姫さん» コメントありがとうございます!たるち可愛くさせるのが好きで…笑← 更新の励みになりました! (2017年9月2日 17時) (レス) id: 1dd4cba745 (このIDを非表示/違反報告)
和風和菓子姫 - え、ちょ、たるちが可愛いすぎるぁぁぁぁぁ!! (2017年9月1日 1時) (レス) id: 6f0a98566f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もなみ | 作成日時:2017年8月26日 17時