キレイゴト (ページ3)

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その1年色んなことをした

一緒に帰ったり、一緒に遅刻したり、一緒にバレーしたり、たまには紫耀の得意な野球をしたり

一緒に勉強したり、一緒にご飯食べたり、一緒に笑ったり、一緒に凹んだり

本当に1年中一緒にいたと言っても過言では無い

いつに間にかお互いがお互いに惹かれていていつの間にか好きになってた

その気持ちに自分でさえ気づかなくて

もちろんお互い、相手の気持ちにも気づかなかった

そんなある日

私の友だちである杉咲花っていう子の発言によって私の大切なものが徐々に壊れていった

「ねえA」

『どうしたの？』

「紫耀くんと付き合ってる？」

『え？』

「付き合ってるの？」

『いや、付き合ってないけど……』

私は紫耀のことが好きなのかもしれない、なんて、言えない

「ふーん

じゃあ紫耀くんのこと好きなの？」

『っ……』

「……私ね、紫耀くんのこと好きなの！」

『………え？』

「Aなら私の恋に協力してくれるかなと思って！」

『………』

「あ、嫌なら全然今のこと忘れてもらってもかまわないの！でももし良ければ手伝って欲しいなーなんて(笑)」

『…わかった』

「ありがとう！！Aはやっぱり最高の友達だね！」

紫耀のことが好きだから手伝えないって言えたなら、どんなに良かっただろう

なーんて、自覚するのはずーっと後の話