キレイゴト (ページ2)

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私たちは小学生の頃からの幼なじみ

実際に仲良くなったのは小4の頃で、私の初恋の人

『姫宮Aです

好きな食べ物はオムライスです

1年間よろしくお願いします』

クラス替えをした後の自己紹介

私は元々すごく静かで、いわゆる真面目ちゃん的な存在だった

仲のいい子にはとても無邪気に話をするが、初対面の人と話すと、人が変わったかのように無口になってしまう

そんな私がずっと嫌いだった

でも、それを変えてくれたのは貴方なんだよ

「よろしくね、Aちゃん」

そう話しかけてきたのは後ろの席に座っている平野くん

後から聞いた話だと、平野くんは自分から女子に話しかけるような人柄では無かったらしい

『よろしくね、平野くん』

「なーんか嫌だ」

『へ？』

男の子と話すのにすら慣れていない私は男子の言ってることがよく分からない

「いや…紫耀って呼んで？」

『あ、うん、分かった』

「呼んでみて？」

『紫耀くん…？』

「ん～～、呼び捨てが良い！」

何が気に食わないのかと思えば、平野くんの呼び方についてだった

『紫耀…？』

「そうそうそれ！」

『ふふふ』

私が紫耀って呼んだ途端、顔がパアアッと明るくなった

「な、なに笑ってんの？」

『紫耀の表情がみるみる変わるのが面白くてつい(笑)』

「はああ？そんなのAだって一緒だよ！

さっきまでつまんないなーって顔してたのに、急に笑い出すし」

『え、そう、だった？』

お互いに、初対面なのによく見てるんだなあ～