ずっと月は綺麗でしたよ 【東海オンエア】 【てつや】

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てつやが来てくれた。



やっぱり私はこの人といるべきなんだ。



私は慌ててシートベルトを外して荷物を持って外に出ようとすると



俊介「誰があいつのところに行っていいと言った！！」



と俊介さんは叫んで私の肩を必死に掴んだ。



「あなたに縛られる人生はもう嫌なんです！！もう耐えられません！！」



私が声を荒げてそう言うとドアが開き、てつやが私の手を掴んで車から降ろしてくれた。




俊介「そんな男と一緒になったってお前が後悔するだけだからな！！」



「後悔なんて絶対にしませんから！！」



俊介「俺のところに泣いて戻って来たって無駄だからな！」



「何があったってあなたのところになんて戻りません！」



私にはこうやって手を繋いでくれる大切な人がいる。



手の震えが止まらないけれど、それは怖いからじゃない。



きっと違う。



俊介「フッ)そんな女、くれてやるよ」



そんな女って。



だったらもっと早く私のことを手放せばよかったじゃない。



て「そんな女って言いました？」



隣にいるてつやの顔を見ると今までに見たことのない表情だった。



て「よくもAのことをそんな女だなんて言えますね。
Aは誰よりも思いやりがあって、笑顔が素敵で、
一緒にいるだけで幸せにしてくれる。料理も上手で、家事も卒なくこなして。
こんなに素敵な人のことをそうやって言えるなんてあんたどうかしてるんじゃないかな」



俊介「人の嫁を誑かしたお前が何を言ってるんだ」



て「別に俺は誑かしてなんてないっすよ」



俊介「お前はこの女の本性をわかってないんだよ！
なんの取柄も無くて、人妻のくせに他の色んな男と関係を持つ汚らわしい女なんだよ！！」



て「Aはそんな人じゃないですよ」



俊介「お前に何がわかるんだよ」



て「わかるから言ってるんです。
俺はあんたなんかよりちゃんとAのことを見てるから。
ちゃんと心の底から愛してるから」



こんな風に言ってくれる人、今までいなかった。

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