十四話：一日だけの休息 −家内 ページ16
「ただいまー」
叔母さんはまだ帰ってきていない。兄はまた眠っている。
今年に入って兄の二度寝の回数が増えた。
あ、この話は必要ないか。
少し駆け足気味で制服からいつもの部屋着に着替え、いつも通り、太極拳の練習をする。
今日はこれぐらいでいいかな…早めにご飯作ろう。
グツグツ煮える鍋を火から下ろす。肉豆腐は私も兄も大好きな一品だ。
皿に丁寧に盛り、お味噌汁にもわかめとネギをボトボト入れる。
それから冷蔵庫にある常備菜を取り出し、小さい皿に盛る。
それから洗った生野菜を切り、それも皿に乗せる。
今日は叔母さんの帰りは遅いから先に食べてしまおう。
「兄ちゃん！ご飯だから来て！」
大声で言えば兄はすぐに来る。
「「いただきます」」
食事中は何故か会話が続かない。
「今日、転んでいないよな？」
「転んでいるわけないじゃん」
ひびった。そんなに私がドジっ子なのを気にかけているのか将又、ただのシスコンなのか…
ガチャッ
「ただいま〜」
「おかえりなさい、叔母さん」
「おいしそうね〜。手洗いうがいしてくる〜」
叔母さんの帰りが意外と早かった。
数分後
「頂きます」
「ご馳走様でした」
「もう食べ終わったのか」
もう食べ終えてしまった。満腹感ほど素晴らしい幸福感はあるものだろうか。
食器を下げ、勉強をしに自室に行く。
今日は宿題は出ていないからササっと自習をして家事をしに一階に下りる。
まずはお風呂掃除から。
私がいつもカビが生えないようにしているからお風呂は綺麗だ。
今日もカビを生やさないように手入れする。
浴槽の掃除も。
それが終わったらお湯を張り、台所に向かって洗い物をする。
お湯が入ったときのあの音が鳴ると兄はジャージを持ってお風呂に向かう。
私は洗い物をしたまま。
兄がお風呂から上がるぐらいに私も洗い物を終える。
そしてササっとお風呂に入って歯磨きして髪を乾かす。
「おやすみ」
そして布団に潜り込み、目覚ましをかけたらそのまま寝る。
十五話：ナマアタタカイユメ→←十三話：一日だけの休息 −下校
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紲娘 | 作成日時：2020年7月23日 10時
