嫌われ者。【青葉城西】

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影「え？だって月バリに乗ってんで。


去年の中学女子バレーの優勝校、鈴懸中の正セッターですよね？」



サァッと血の気が引く思いだった。



『いや、えっと…』


影「ベストセッター賞取ってたし、俺、試合生で見たことあります。

落下点見極めて潜るの早くて、飛び抜けた空間認識能力、あと球離れの速さ。

コートのどこにいても、完璧なトスをあげる事ができる。

同い年にこんなすげぇセッターがいるんだなって思いました。」



影山くんはストレートにそう言った。


その表情は一切変わらない。



『ぁ、ありがとう…』


影「あの、今日の俺のセットアップどうでしたか？」


ずいっと迫りくる様に顔を近づけられる。


私は思わず目線を逸らす。


『よかったんじゃないかな…？？』


影「どこが？どういう風に？もっと具体的にお願いしてもいいですか？」


『いや、そう言われても…』



グイグイ来る影山くんに思わず一歩下がる。

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