*301話 ページ1
キジムナー君が息を吹けば光の雨が降ってきた。
「光の雨!きれい…」
『祝福の光だ。巫女からの人神への礼』
イヤ、だから解決したのは瑞希なんだってば…。
「…お」
「聖華ちゃーん!首里城の前で写真撮ろー」
「あみちゃん、光の雨だよ!」
「これは、きれいだな」
「え?雨って?今から降るの?」
「もう降ってる。人間の目には見えない雨だよ」
あれ?遠回しに私は人間じゃないって言った?これでも人間なんですけどー。
「私には見えないんだね……」
「俺の羽根。妖の一部を持っていれば、いつも見えなかったものが見えるようになる。な」
「うん、すごくきれい」
「何やってんだ、あんた達。さっさと行動しようよ」
「はい」
鞍馬よ、2本も抜いて剥げないの?
「なにこれ!きれーーーっ」
めっちゃ喜んでる。
「あの娘らしい礼の仕方だな。元気にしているのか?」
『娘?』
突然、キジムナー君は笑いだした。
「…何がおかしい…」
『俺はもう行くぜ。また来いよ、お前ら』
「バイバーイ」
さて、次の場所に行くかな!
あ、この花は……!可愛い!
「見て巴衛!お花が咲いてたの。かわいい?」
「かわいいよ、聖華ちゃん」
ごめん、瑞希…私は巴衛に言って欲しかったんだけどなぁ。
「いいな…私もつけたい」
「あっちに咲いてたよ〜」
「本当だー」
「ケイちゃんもつけよう」
「えー」
嫌がりながらもつけるケイちゃん。ツンデレ?
「!」
…嫌な予感がする。
気のせい、だよね?
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