自分なんて要らない【侍ジャパン】 (ページ7)

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目が覚めると
次の日の朝になっていた
自分の部屋ではなく山本の部屋で寝るなんて最悪でしかない

ベッドの縁に座る山本と目が合った
ただ何もしないで見つめてくるだけ

喋ろうとしたがガムテープが口に付いていて話せない

山本「…Aさあ～俺達に虐められてさどう思ってんの？」

口に付いてるテープを剥がした

『別に何も小学生みたいな虐めだなと』

山本「ふーんそーなんだ」

『っ…このロープ外してよ』

なんて言っても外してくれることもなくただ黙ってこっちを見てくるだけ

山本「いやって言ったら？」

こんなこと言ってくるだろうと察していた無理矢理動いたら動いたらで何かしてくるに違いないし
もうどうしようもないこのままあきらめる以外選択肢はないんだろうか

『そっか嫌なんだ…もういい…勝手にすればいいじゃない』

山本「…………」

黙って下を見つめている山本
さっき言った言葉は後悔していない何をされようがもうどうでもよくなった

山本「やっぱり閉じ込めるのは難しいか～」

『は？………何言って…』

山本「宮城がAのこと探してるって聞いたからなあ…流石に無理か」

『宮城くん…』

チーム唯一私に笑顔をくれたのは宮城くんのみ
山本からすれば私が宮城くんを手懐けようとしているように見えるが全然違う
宮城くんが一方的に助けに来てくれようとしている

そうなると宮城くんもひどい目にあうかもしれない

『宮城くんには……何もしないって約束して…』

山本「俺が宮城に何しようがAには関係ないやろ？」

『っ………宮城くん関係ないじゃん！私に構ってるからって理由で酷いことしないで…』

山本が立ったと思ったら口にまたテープを付けられた
と同時に部屋のドアからノック音が聞こえた
山本が部屋のドアに向かって行った

山本「ああ…宮城どうしたん？」

宮城「Aさん何処かへ行ってしまって探してるんですよ…知りません？」

山本「んー知らへんなあ…まあ探すん頑張って」

山本の言っていた通り私のことを探している宮城くんだった
まさか山本に閉じ込めかけられているなんて考えてもないだろうな…

山本「宮城もあんなんだし今日は見逃してやるよ」

『………っ』

山本「ほら、早く部屋から出なよ」

無理矢理部屋から出されて誰にも会わないことを願いながら
部屋まで急いで歩いて行く
幸い誰とも会わないで済んだ