自分なんて要らない【侍ジャパン】 (ページ5)

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宮城「Aさん…口から血出てるけど…大丈夫？」

『ん、大丈夫』

山本の視線が痛いほど感じる
宮城くん…身のために私に話しかけない方が良いよ…

宮城「大丈夫そうじゃないけど…首とか腕とか傷出来てるし…」

『本当に大丈夫だからさっ…』

心配してくれるのは嬉しい…
でも私のせいで宮城くんに何かあったら嫌だ

『っ…触らないでｯ…宮城くんお願いだから…』

宮城「困ってる子ほっとけないです！助けたいんです何かに困ってたら」

お人好し過ぎるよ…
他の人達なんて自分の事で精一杯で人の事気にしてなんかない
宮城くんもその中の一人

ただのチームメイトに過ぎない
自分がやれたくないから見てみぬふりしてる
宮城くんだって最初そうだったじゃん

みんなと同じようにして
信用できると思う？だったら最初からしてほしかった

『最初…知らん顔してたくせに…』

宮城「え？………」

『見て見ぬふりしてたくせに今ごろ来ても遅いんだって…』

私が言った言葉でまた人を傷つけてしまった
言わなきゃ良かった、宮城くんと仲の良い山本に何されるか

後悔でしかない

周りの視線が全て私に刺さる
消えて無くなってしまいたい
何故監督は私を選んだの？なんで？なんでよ…

耐えれるって自分に言い聞かせたけどもう無理

今すぐにでも辞退したい…でも山本達が許すわけない
「逃げるなよ」って言われたかぎり逃げたとしてもすぐ見つかってまた今と同じ事をされる未来しかない

今永「揉め事？何かあった？」

牧「Aちゃんが大声出すとこ初めて聞いたから…何かあったの？」

心配そうな目で見てくるDeNAのお二人
もう誰とも関わりたくなかったからその場から走って外へ出た

変なやつだって思われても仕方ない

勢いで外に出て来てしまった
手ぶらでコンビニに行っても何も買えない
スマホもロッカーにあるから時間すらも分からない

途方に暮れながらブラブラしながら近くの公園のベンチに倒れこむ