【名探偵コナン】突然上司に異動させられた

よくある話 ページ12

要約すると、

彼女は警察学校時代、トップだったことで一部の男子にあまりよく思われていなく、特に次席だったさっきの彼はひどかったらしい。
時折嫌味を言われたり邪魔をするようにちょっかいをかけてきたりと、本人曰く酷い嫌われようだったとのことだ。
そしてあまりにもひどかったため、彼に言いに行ったところ「お前のせいだ！」など言われた。彼女はそれを自分が上にいることが原因と捉え、もう話しかけられないように手を適度に抜くようにしたそうだ。
その結果、だいたいの男子の嫌がらせはなくなったようだが、彼だけは「俺を馬鹿にしてるのか！？」と何度も文句を言ってきた。

ということらしい。

「……まあ、よくある話ですよ。私が気にしすぎだってのはわかってるんですが。」

次席だった彼は悪質ではあるが、これって、

「彼は君のこと好きだったんじゃないか？」

「……ん？なんでそうなるんですか？いやいや、それはないです！うん。」

まあ、仮にそう考えるとしたら、彼の言い方は鳴海を傷付けすぎである。思春期の男子じゃないんだからな。
でも、好きな子にいつまでも実力で追いつかないとなると男のプライドズタズタだ。見たところ、彼は相当プライドが高いようだったから、手を抜かれたことも含めて嫌だったんだろうな。
……だからといって、鳴海に嫌悪されることをしている時点で気づくべきだったな。

僕のなかでいろいろと考えていると、隣から「嘘だー、ないない。」とブツブツ言っている声が聞こえた。

「……んで、それが原因で目立ちたくないって思ったわけだな？」

「はい、私みたいな女が出しゃばるとロクなことにならないって痛感したんです。」

・・・

さっきの出来事があったとはいえペラペラ喋りすぎている気がする。普段の私はそんなに人にこんな話しないんだけど。
こんなに話せるのは降谷さんが変なこと言うから、だと思う。彼が私を好きはない。

女が出しゃばるとロクなことないなんて本心、親友にも言えないことだ。まあ親友いないけど。

私が放った言葉をちゃんと考えてくれているのか黙っている降谷さんが口を開いたかと思うと、「はぁー。」というため息と呆れたような表情が見えた。

「……君は勘違いをしている。少なからず公安に対してな。」

ん？勘違いってなんだ、しかも公安に？
わけわからずいると、降谷さんが続けた。

「女だからなんて理由でお前を貶すやつはいない。うちにはな。」

そう言って頭を撫でられて驚いてしまった。

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