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三十三刻 ページ37

彼女の本質は、気が強く、真面目で、未熟な人で、自分が弱いことを理解していて、それでいて優しくて儚くて、とても“悲しい人”だ。


そんな彼女の存在を理解できるのは自分だけなのだと思うと少し優越感に見舞われる。


太「うわ…魔神が笑ってるよ、そんな顔できるんだ君…」

ふと聞こえてきた太宰君の声、意識的に笑った心算は無かったがいつの間にか広角が上がっていたことに気がつく



「ぼく…微笑んでいましたか?」



太「いや、微笑むと言うより悪人の企みのような笑顔だったよ」


澁「また悪いことでも思いついたかい?」


心外な心配をしてくる彼等は、余程僕を貶したいらしかった


_______________
Aside

「此処は…」


地形を覚えるのは得意なはずなのに、広すぎて此処がどこだか分からなくなってしまった
思っているよりも余程此処は広いらしい



「これでは…本当に散歩になってしまう」



此処数十分間、よく分からないところをうろうろうろうろとしている



一本の廊下を進んでいると一つ、暗い部屋が目に入った、その中からは暖色の光が僅かに反射している



取り敢えず部屋に入り、その正体を確かめる



しかし中に入ると、その美しさに一瞬で目を奪われた



豪華絢爛な装飾に、宝石の眩い何か、細やかな竜の彫り物、橙色が印象深いがそれでいて透明感のある色合いのか“部屋”のようなものだった



見とれていると背後から足音と話し声がした、咄嗟の判断で暗闇に身を隠す


その足音の正体はやはりあの3人


何か話しているが距離が在り聞き取りづらかった。



澁澤がその部屋の扉に手をかける


重厚感のある扉が開いた



澁「ようこそ、ドラコニアへ」

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かな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…応援してます! (2022年12月22日 4時) (レス) @page41 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
リリ - お話がどタイプです!!!!ぜひ続きをよろしくお願いします*_ _) (2022年8月22日 19時) (レス) @page39 id: e8a57b3ea6 (このIDを非表示/違反報告)
へべ(プロフ) - とても丁寧な文章で面白かったです、更新を楽しみにしています。 (2022年8月16日 23時) (レス) id: 1ff279b551 (このIDを非表示/違反報告)
八雲(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2022年6月3日 23時) (レス) id: 3aff7205f2 (このIDを非表示/違反報告)
涙の道化師 - この作品はドスくん推しですか? (2022年4月25日 14時) (レス) id: 2537f89477 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:独裁道化師 x他1人 | 作成日時:2021年10月17日 23時

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