十八刻 ページ20
「はぁ…はぁ……!!」
部屋からどれくらいだろうか、走っても走ってもまだ地下
時折いる見張りを殺さぬように倒し進む
少し強引だが致し方あるまい
ドストエフスキーが脱走に気づいたなら屹度一階には人が集められている
“このための罠だ”
私は耳奥の無線機に向かって云う
「今だよ!ローヂャ!!」
《「A!やったぞ!」》
「よし、そのまま走って南フロアの一階へ!!!」
《「嗚呼!」》
私とローヂャは南フロアの一階で合流することにした
何故なら今罠を作動させた東フロアは危険だから
然し其れのおかげで私達は容易に此処からでることが出来る
二階への階段を駆け上がる時に、私の目の前をナイフがかすめた
私は其れを余裕で避ける
?「お!避けたんだ〜…やるねぇ!!」
今二番目に会いたくない相手
「ごめんなさい、今は貴方に構っている暇は無いの」
?「ぉや!なら通してあげる!…っと言いたいところだけどねドス君からの命令なんだ…!ねっ!!裏切り者のAちゃん?」
愉快そうに喋りながら
「っ…!」
彼の異能の範囲は30メートル、言うならば何処からナイフや銃弾が飛んできてもおかしくない
少しナイフの当たった箇所から血がにじんだ
「ゴーゴリさん…貴方にはお世話になりましたね」
ゴ「そうだね!」
私が微笑むも表情を崩さない、まさに道化師
「でもごめんなさい、私、帰るので」
一瞬で私はゴーゴリの側を通り抜けようとする
ゴ「おっと?そんなに近づいて大丈夫かい??」
「ええ」
そう言って銃口を此方に向けてきたゴーゴリ
「本命はそっちじゃないんでしょ?」
そう言うと驚くゴーゴリ
ゴ「な!?」
私は後ろから向けられたナイフを掴んだ
そしてその刃の部分を握ったままゴーゴリから奪い取り其れを銃に叩きつけ銃を落とす
「くっ…道化師がっ…驚きを表情に出しちゃ駄目ですよ??」
ゴ「へぇ…?君案外タフなんだねぇ…」
さっきとは雰囲気の違う気配のゴーゴリ
「そっちが素なら、そっちの方が良いですよゴーゴリさん」
私は彼と距離を開き防火扉を思い切り押した
警報と共に動く防火扉
ゴ「ははは!そんな扉、僕の異能さえあれば突破でき…あれ?!」
「残念ながら、縫い付けさせて頂きました」
ゴーゴリの外套は高めに天井にナイフで止められていた
ゴ「え!?ちょっと!あれ絶対穴開いた!」
道化は道化らしく、ね?
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かな(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです…応援してます! (2022年12月22日 4時) (レス) @page41 id: a32747b1ee (このIDを非表示/違反報告)
リリ - お話がどタイプです!!!!ぜひ続きをよろしくお願いします*_ _) (2022年8月22日 19時) (レス) @page39 id: e8a57b3ea6 (このIDを非表示/違反報告)
へべ(プロフ) - とても丁寧な文章で面白かったです、更新を楽しみにしています。 (2022年8月16日 23時) (レス) id: 1ff279b551 (このIDを非表示/違反報告)
八雲(プロフ) - 更新楽しみにしてます (2022年6月3日 23時) (レス) id: 3aff7205f2 (このIDを非表示/違反報告)
涙の道化師 - この作品はドスくん推しですか? (2022年4月25日 14時) (レス) id: 2537f89477 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:独裁道化師 x他1人 | 作成日時:2021年10月17日 23時