あの、距離が近いです角名くん。【角名倫太郎】

距離 5 ページ6

『ってことで治くん』



「と、言われてもなぁ、角名やし。」









モグモグと口にパンを運ぶ治くん。本人曰くいつもお腹が空くんだと。10分休みの間もいつも食べてる。




ちなみに角名くんは今は不在。これはチャンスだと思い、角名くんと同じ部活に入ってる治くんを捕まえた。









「付き合ってるから少しでも近くに居たいとかじゃないん？角名そういう所ありそうやし。」



『ちょっとストップ治くん。私と角名くん付き合ってないんですけど。』




「え、付き合ってるかと思たわ。なんだかんだ自分ら仲ええし。」









クラスメイトの周りにはそんな風に思われてるのか。治くんのその一言で何か分かった気がした。









『多分それ治くんが思ったの距離が近いせいでしょ。それで迷ってるんだよ私』





「あ、バレてもうた。でも俺何となくわかる気がするで」



『えっ、教えてください治くん！！』









治くんのその一言を聞いて思わず机から身を乗り出す









「でも、なんとなくやからな…多分角名が須川に距離近い理由な…」









と言おうとする角名くんの言葉の続きを聞くために息をゴクリと飲む。








すると治くんの動きがぴたっと止まりちょっと冷や汗をかく。








『ん？どしたの治くん。』


「あー…」









と後ろを指指す治くんが見え、なんなんだ思いながら後ろを向く。









「2人で何の話してるの？」









そこにはニコッと笑った角名くんがいた。






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