あの、距離が近いです角名くん。【角名倫太郎】

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『はぁぁぁぁぁーーー…』









家に入って玄関でしゃがみ、でかいため息をぶちかます私。



他の人から見たら変な人確定だ。だってあんなこと想像付かないじゃん。









「A帰ってたの…どうしたの？しゃがみ込んで」









お母さんがひょこっとこっちを覗かせる。やばい見られた。









『なんでもないうん。うんなんでもない！！！』



「あ、ちょっとA！！」









お母さんの言葉を少し無視して階段を登り自分部屋へと駆け出す。









角名の言葉が頭に過ぎる。









''好き''









『好きかぁ…』









角名のことは確かに好きだ。もちろんLoveとして。でもどうしてその言葉の次が出ないんだろう。





たった2文字。それだけなのに。









明日には、明日には伝えたい。角名に好きって。









だって両想いなんて誰もが思わないじゃんか。私にとっては得しかないし。








ベッドの上で悶々と角名ことばかり考える。









私相当角名のこと好きだな。自分が思っている以上に愛がある。









確かによく良く考えればいつも距離近いやつがほかの女にベタベタしてたら嫌だ。嫉妬してしまう。





それだけは嫌。うん絶対伝えろよ須川。









「A大丈夫ー？ご飯ー！！」









下でお母さんが呼ぶ声がする。









お母さんに聞こえるようにはーいと返事をして下に行った









…あ、お母さんに誤解されてるかも。解かないと。









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