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f「お邪魔しま〜す」
k「いらっしゃい」
f「何気に河村の家初めてだよね。」
k「うん。そうだな」
家に入った途端、さっきまでのことが嘘かのように喋りだしたふくら。こいつはなんなんだ。
f「早速だけど体温計ある?」
k「えぇっと…多分あるんじゃないかな」
引き出しの中を探す。
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k「あった…!」
体温計なんて随分使っていないから探すのに手こずった。
f「良かった。じゃあ測って。」
k「うん」
ピピピ
k「おぉ…」
『38.1℃』
こんな数字、それこそ何年ぶりだ。体調はよく崩すものの軽いのを何回も、なタイプなので38℃なんて久しぶりに見た。
f「どう?…ってやっぱり高いなぁ…」
覗いたふくらが唸りながら言う。
f「暖かくして寝な?結局1番効果的でしょ」
k「うーん…寝るのか…」
寝不足だったにも関わらず全然眠くない。横になって変わるのかも怪しいくらいだ。
f「寝ないつもり?」
k「いや、寝るよ。おやすみ」
f「うん。おやすみ」
最適なふくらの意見を否定する訳にも行かず、とりあえずベッドで横になり、目をつぶる。
長時間待つしかないので,ここからは耐久戦だ。
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f「河村、寝れないの?少し話でもしようか?」
何分経ったのかは分からないが,ある程度の時間が経った頃ふくらが話しかけてきた。
寝返りを多くしていた訳でも無いのに観察眼鋭すぎだろ…。
恐る恐る目を開き「じゃあお願い」と呟く。
返事を聞いて優しく微笑んだふくらはゆっくりと口を開いた。
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作者名:めろんぱんあいす | 作成日時:2020年11月12日 21時