検索窓
今日:1 hit、昨日:11 hit、合計:19,785 hit

(6) ページ6

k「それは…大変だなぁ…。」
こんな言葉しか出てこないなんて自分でもびっくりだ。

f「他人事じゃないんだからさぁ…」

呆れてるけど優しい顔。あぁこんなところが好きなんだよな。なんて久しぶりに考えた。大丈夫。場違いなのは分かっている。

f「河村は帰って休みな?」
k「えっやだ。」

流れるように口から出た言葉は別に本心でもなくて、何となく抗いたかった。それだけのことで

f「は?」

k「……え」
声低っ…

f「ねぇ伊沢ー!」
I「はいー」
f「河村熱あるから帰らせてもいいー??」
I「いいーですよ〜」
f「ありがとう!俺も半休取らせてもらう!」
I「はーいお大事に〜」

おかしい。絶対におかしい。ふくらのあんなに低い声なんて聞いたことないなぁ…なんて思っていたら、帰宅することが決まっているなんて。

f「河村〜行くよ〜」
k「え?いやちょっと待ってよ」
f「えぇ?」

えぇ?じゃねぇよ。なんて心で悪態をつき、
ふくらを睨む。

f「はぁ…帰らないとでも言いたいの?」

k「うん。僕は大丈夫だから。気にしないで。」

f「いやいや河村、考えてみなよ。風邪だったら周りに移して罪悪感で押しつぶされるのは河村でしょ?軽いうちから休んでおいた方が良いんだって。」

…ぐうの音も出ない。全て正論だし
『罪悪感で押しつぶされる。』なんていつもの僕そのものだ。まぁ上手く丸め込まれた気もするんだけど。

結局は僕が折れて家に帰ることになった。

………ふくらと共に。

(7)→←(5)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
58人がお気に入り
設定タグ:ノックイズ   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:めろんぱんあいす | 作成日時:2020年11月12日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。