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張り詰めた空気といつもより進むのが遅い時間。
たった数十秒の沈黙がとてつもなく長く感じる。
f「覚えているよ。」
はっきりと聞こえた。"覚えている"と。
自分の心臓の音が聞こえる。ここまで緊張したのはいつぶりか。
k「じゃあ…改めて。」
声が震えている。どうしても落ち着けない。
1つ,大きな深呼吸をして、、
k「好きです。恋人になってくれませんか、?」
言えた。在り来りな言葉を。正直僕らしくない。
でも今日はストレートにこれでいい気がする。
f「ありがとう河村。すっごく嬉しい。」
思ってもみなかった言葉に少し期待してしまう
僕は愚かな愚かな人間だから、ふくらの優しさでだとかそんな思考から顔を背けた。
f「ねぇ、少し質問してもいい?」
k「ん、良いけど、、」
f「じゃあさ、俺のどこが好きなの─?」
k「そんなの,全部だよ。」
f「………は?」
k「容姿も頭脳明晰でパズルが得意なとこも。
だけど野菜だけは全然食べないのも全部好き。」
本当の気持ちをさらけ出すと、訳が分からない。みたいな顔をされた。
f「ふーん…何だか河村じゃないみたい」
k「どういうこと、?」
f「いや,ここまで河村がデレること無いから」
k「あぁ…まぁたまにはデレもいいだろ。」
f「ん。」
f「ねぇ河村。」
k「な、に?」
ゾクッと感じる悪寒。目の前に居る彼はさっきと何も変わっていない。声のトーンでさえ。
f「告白とっても嬉しかった。ここ最近も含めて河村の知らない部分を見れて嬉しい。」
拍子抜けするほど優しい言葉を投げられた。
f「でも……」
彼は悲しそうに微笑む。
「──── ごめんね」
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作者名:めろんぱんあいす | 作成日時:2020年11月12日 21時