高校1年生 : 春・邂逅 ページ47
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早朝、昼休み、夕方。2人はどの時間帯でも、空いてる時間は練習に費やしているらしい。
しかも話によれば先輩2人が手伝ってくれてるとか。
私は夕方しか参加出来ないから会ってないけれど。
「違うよ、日向。正面に入らないと」
「ん〜〜っ分かってんだけど」
「日向は反射神経いいんだからやればできるよ」
「うぅ…」
スカートの下にジャージを履いてシャツを捲った状態で、ボールを持つ。
最初は女子という存在(というより私?)に緊張していた日向だったけど、金曜日まで来た今では話しやすい認定されたらしい。
う〜ん、とれるボールは増えたけど…このままだとディグは弾かれちゃうだろうな。
「…はぁ」
「美咲、交代する」
「あ、うん。ありがとう…」
「…美咲って体力ないよなー！」
「うるさい」
「ハイスミマセン」
カバンの横にしゃがんで水を飲む。
体力ないのは私が1番分かってるよまったく。
これでもまだ体調を崩してない方がおかしいんだから。
土曜日の3:3の後バタンキューしたりして、はは…。
( …ていうか、今もちょっと前兆は来てる… )
ぼーっとしていると、いつもはしない足音が聞こえて顔を上げた。
影山と日向に近づいて、ラリー中のボールをキャッチして止めたその人物。
( あの2人、)
「へーっ 本当に外でやってる」
「ムッ!?」
「君らが初日から問題を起こしたっていう1年?」
この前の、4組の人達…。
メガネの長身くんが私を一瞥して、笑った。
「小学生は帰宅の時間じゃないの」
「誰なんだっおまえ！」
「入部予定の“他の1年”か…? お前、身長は」
「ツッキーは188cmあるんだぜ！もうすぐ190cmだ！」
「ひゃくきゅっ」
「何でお前が自慢すんの、山口」
「あっゴメンツッキー！」
190cm…道理で。私が顔を上げる程だからそんくらい高いのも納得だ。
「アンタは北川第一の影山だろ。そんなエリート、何で烏野にいんのさ」
「…あ?」
「おっおい！明日は絶対！負けないからな！」
「……あ、そう」
ケロッと心底どうでもよさそうに話すツッキーくん。
…この人、絶対にアレを言う気がする。
影山〜…抑えてね、抑えるんだよ〜…。
もう私には止める気力なんてないよ〜…。
「手、抜いてあげよっか」
「なんだーっ!!?」
「てめぇが手ぇ抜こうが全力出そうが、俺が勝つのに変わりねぇんだよ」
「おれ
あ〜〜言うよ絶対言うよ〜〜。
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作者名：かげやま
| 作成日時：2024年3月14日 13時
