中学2年生 : 秋・代替わり ページ17
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そろそろお前らの代の部長副部長決めないとな。
美咲は誰がいいとか、あるか?
顧問の先生に言われた言葉が頭をぐるぐると回る。
なんだ、てっきり決まってたのかと。
「私は…階上くんがいいと思います。みんなと仲良いですし、落ち着いてるから」
「うん、分かった。検討しよう」
マネージャーの私でも話しやすい人の方が助かるな。
同い年になる分、話しやすさは多少変化するんだけど。
勇太郎が副部長でもいいかも。
宮下は〜…ないなぁ、アイツも悪い意味で協調性ないし。
( …もう代替わりの時期か )
夏休みが終わればあっという間だった。
地区予選から始まり県大会へ。
3年生は引退する。
「今から次の代の部長と副部長を発表する」
私は監督とコーチから少し離れた位置で、話を聞く。
あの質問から1週間くらい? 明後日県大会だし、ちょうどいいタイミング。
「部長は階上、副部長は影山だ。代が変わってもやることは変わらん。目指すは上、全員が意識を持って動くように。以上だ」
部員が騒ぐ間も与えずに、この人…。
影山を見ると、特に何とも思ってなさそうな…思ってはいるか?! 周りがびっくりしてるからそう見えるだけで。
そのままミーティングは終わり、階上と影山以外の部員が騒ぎ始めた。
「せ、先生? 選んだ理由とかって聞いても…」
「ん? ああ、階上は満場一致。影山は…技術面だな。アイツが1番残ってるのは知ってたから」
「…」
「美咲も、今のうちに引き継ぎやっとけよ」
「あ、はい」
技術面、そっか。
実力主義の北川第一で考慮されるひとつ。
恐らくあの言い方だと影山が部長でもよかった。
だけどコミュニケーション能力がない上にプレーには少し自己中心的な部分があるから…。
( なんか、雰囲気が大分変わるな )
「階上くん…ちょっと、あ、影山も」
「うん」
囲われた2人を連れ出して引き継ぎ内容の説明をしていく。
部長や副部長にしかできないことは先輩に聞いてもらって、私からはマネージャーが関与すること。
練習メニューとかは必ず教えてね〜とか。
「ありがとう。これから1年よろしくな」
「うん、階上くんだと話しやすいから助かるよ」
「影山もよろしく」
「ああ」
2人が1番と2番を…着るのかぁ。
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作者名：かげやま
| 作成日時：2024年3月14日 13時
