君が好きだとか ページ46
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スマホで他のライバーさんのツイートを見ながら時間を潰していると、先程隣の席にいて仲良くなった男の人たちが会計を終えたのか外に出てきた。
厳密に言えば友達がちょっかいを出してしまったので私はそんなに話したかったわけではないのだけれど。
「Aちゃん、1人でなにしてんの?」と顔を赤くした1人が聞いてくる。その顔には下心丸出しと貼り付けてあるから困った。
「友達が迎えに来るの待ってるの」
「えーじゃあその友達も入れて二次会しない? 俺らAちゃんと話すの楽しかったしさー」
「ううん。明日大学あるから二次会までは行けないや。ごめんね、私も楽しかったよ」
「…、大学どこなの? また別の日でもいいから飲もうよ」
そうきたか。
どう返そうか考えようとしたところで、横から安心する声で名前を呼ばれて、ほっとした。
「雲雀、」
「…え、彼氏?」
「ううん、さっき言ってた友達──」
「彼氏。だからこいつには手出さないで」
「っ」
骨ばった手で手首を掴まれる。
男の人が唖然としたまま遠のいていく。
私はさっきの発言のせいで耳が熱くて、雲雀に引きずられるまま歩くしかなかった。
「雲雀、まって」
「…ごめん。つい、彼氏って言っちまった」
「ううん…。困ってたから」
「ああいうのがあるから俺が迎えに行った方がいいって」
「そうだね。本当にありがとう、助かった」
「…」
これは助けるための嘘だと思えば、耳の熱さはゆっくり冷えて行った。
( …って、それは別に最初から分かってたでしょ!)
思い上がりもいいとこだ。もしかしたら雲雀が私の事…なんて。
「…俺、Aの迷惑なってない?」
「え?」
「彼氏じゃないのに、こんな迎えに…とか。…あ〜〜!さっきVOLTACTIONのみんなに、おせっかいだとか言われたからわかんなくなって!…Aが本当にそう思ってるなら、できるだけそういうのしないようにする、し」
「迷惑になってないよ…!そんなこと思ったことない!
…でも、申し訳ないなって…思うかな」
「…そか。よかった。そう思うのはAの気遣い心があるからだもんな。…アイツら、俺が彼氏になればいいだとか…」
「? ごめん、最後なんて言った?」
かれ、は聞き取れたけどそれ以降が聞き取れなかった。
雲雀の顔を覗き込むように聞くと、反対に雲雀が私の顔をじっと見てきた。え、ど、どう…え…。
「な、なに…?」
「っ、なんでも!ない!」
耳が赤いのは気のせい?
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かげやま(プロフ) - 零空さん» はじめまして!コメントありがとうございます😽💞通知は荒れてないのでご安心ください⭐️👍解釈甘かったらどうしようと思っていたのでそう言ってもらえてとてもうれしいです(泣);;更新頑張ります❕ (8月25日 10時) (レス) id: 9bf8a638c6 (このIDを非表示/違反報告)
零空(プロフ) - はじめまして…!誤字があったので消してしまいました、通知が入ってたらすみません…!主様の書くhbrくんが解釈一致すぎて好きです()更新楽しみにしています! (8月24日 23時) (レス) id: d438a1a138 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 恵蓮さん» はじめまして!コメントありがとうございますෆ 毎回読みに来ていただけてるなんてうれしいです;;更新頑張りますね❕ (8月18日 17時) (レス) id: 809f1d46ce (このIDを非表示/違反報告)
恵蓮(プロフ) - はじめまして。いつも更新の度読ませていただいています。毎話毎話最高です!!!!! (8月17日 19時) (レス) @page45 id: 151ed770d1 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - 玲斗@更新停止さん» コメントありがとうございますෆ お褒めの言葉うれしいです! (8月13日 18時) (レス) id: 809f1d46ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かげやま | 作成日時:2023年8月7日 11時