217 専用衣装/ クイズ番組 ページ17
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「── ということで、1位は“Rhythm Link”チーム！おめでとうございます！」
「…ありがとうございます〜」
「頑張った甲斐があったね〜」
「うむ」
まさかの1位。
朔間さんが主に答えていたから当たり前なのかもしれない。
頭が悪いAからしたら芸能界に入って初めてのクイズ番組での優勝だ。ほんの少しだけ、少しだけ嬉しいけど。
( この3人であんまり目立ちたくないのになぁ )
3人はどうぞ前へ！なんて言われて、オープニングと同じ並びで真ん中に立った。
そういえば優勝賞品が何かを聞いていなかったな。
どうせそこら辺の雑貨なんだろうけど______
「優勝賞品は今話題のスイーツ！3人に食べていただきましょう〜」
そう言って運ばれてきた、生クリームが乗ったよく分からない食べ物。
スイーツ特有の匂いが漂ってきて喉がギュッと鳴る。
( まって、無理、何で )
「…A、無理なら我輩が…」
「ッ、いい…。わ、美味しそうですね！」
「…」
吐きそうになって手で抑えてしまったけど驚いている振りで誤魔化されるだろうか。
最悪。前のマネージャーさんなら食べ物が出るコーナーには出させなかったし、どうしても出ちゃう場合は伝えてくれたから優勝なんてしないのに。
新マネくん、本当に使えない。これ終わったら絶対解雇してもらう。
( 手、震え…)
「それでは実食してもらいましょう！」
司会さんの声が悪魔の声に聞こえてくる。
今これを食べなかったら、きっと叩かれる。
ここにいる俳優さんや芸人さんたちから引かれて。
「…」
全部が、めんどくさい。
これを食べて倒れたらどうなるんだろう。
そしたら事務所にヘイトが向かって、辞められるんじゃない?
そう考えたら震えていた手は自然に止まっていたし、スッ…とフォークを動かせた。
「んー！美味しいです〜♡ やっぱり甘い物っていいですね！」
「…」
「本当に美味しいね」
「そうですよね」
その後の記憶はない。
気づいたら終わっていて、Aはすぐに収録場から走り出した。
「A！」と後ろから朔間さんの声が聞こえたけど、それよりも何よりも体の中にある異物を取り出したい。
( 頑張る必要なんかないのに、何でこんなに辛い思いばっかしなきゃいけないの )
アイドルなんてもう必要ないのに。
「…ッ、ぉぇ」
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かげやま(プロフ) - 名無し62063号さん» コメントありがとうございますෆ ̖́- 長かったですよね、うれしいです（ ; ; ）！めちゃ重すぎてドン引かれないかドキドキしてたのでそう言ってもらえて安心しました…笑 更新頑張ります🥺💞 (2023年1月9日 22時) (
レス) id: cbb4c9f31f (このIDを非表示/違反報告)
名無し62063号(プロフ) - 一気にここまで読んでしまいました、、。主人公ちゃんの設定がめちゃ重いのがとても好きです！！更新楽しみにしています。 (2023年1月8日 1時) (レス) id: 45bc00c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2022年12月2日 0時
