【HQ】天才になりたい少女の話。

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いいから練習再開させるぞ。

岩泉先輩の一言で、みんなは項垂れて戻って行った。
でも肝心の人はまだ隣にいて。

ニコニコと笑って私のことを見つめている。

…やめて…そんな目で見ないで……。


「そっか〜〜」

「…」

「及川さんのこと好きなのか〜」

「…」


ええ、それはもうとっても。

ファンなんて名乗りたくない。好きな人だもん。

私は諦めて覚悟を決めた。
ふぅ、と息をついて顔を上げる。


「…及川先輩、この際だから開き直りますね。
私めちゃくちゃ及川先輩のこと好きです。部活動紹介の時に一目惚れしてからずっと先輩好きですし、先輩よりかっこいい人いないと思ってます。彼女いるって聞いた時は傷ついたけどそりゃそうだよな、こんなかっこいいもんねって思いました。部活熱心で」

「ちょっ、ちょっとまってストップストップ!!」

「うぐっ…」

「…それ以上言われると、やばいかも」


( 及川先輩、顔真っ赤……)

か、か、


「かわいいです…！」

「やめてってば!!」


___ あんなに隠してた秘密は呆気なく広まり、私の及川先輩大好きコールは2日経つ頃には浸透した。



「及川先輩かっこいいですね、結婚してください！」

「は〜い、ありがとね〜」



「美咲のメンタル強くてウケる」
「影山ボコられてたけどな」






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