56. 馬鹿の行方 ページ6
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愛車…と言えるほどのものではないが、ベル姉から貰ったお気に入りのハーレーを飛ばしてトラックを探す。
ヘルメットの下にヘッドセットを付けているのだがこれがまた邪魔で邪魔で仕方がない。
コナンくんが絶対連絡してくると思って付けてるけど外していいかな…いや追跡しろって頼んだけどトラック見つければこっちのもんだし。
高木刑事には応援を呼んできて欲しいだけだしなあ。
( コナンくんを追い払うためについた嘘だって本人は気づいてるのか )
ちょうどT字路の信号を渡ろうとした時、信号は赤に変わりブレーキをかけた。
「品田…品田ー……502…、…す 00-12……あ?」
ピリリリリと音が鳴る。
あー来ちゃったかあと思いつつシールドを外してヘッドセットのボタンを押した。
「…い、…じ、柊刑事！聞こえる!?」
「わーわー、聞こえるよ。大きすぎるくらいにね」
「見つかった?」
性能がいいもの使っているおかげでコナンくんの声がハキハキと聞こえる。しかしそれも今、関係ないものになってしまった。
他の車とは明らかにスピードが違うトラックが横切った。そしてナンバープレートに書いてあるのは
品田502 す00-12
「____…見つけた。」
右手のアクセルを思いっきり回す。
信号が赤とか、どうでもいい。
当たらなければいい話。
「柊刑事！」
「ごめん話しかけないで」
「…!?」
トラックはどんどんスピードを上げているように見えた。私に気づいた? まあ今の時点でスピード違反なんだけど。
私もスピードを上げていく。
ちょうどこの時間帯で車は混みあっている。
追いつくのも時間の問題 ──…
…まさか、あの馬鹿……！
シールド越しに見える、トラックがどんどん追い上げて乗用車を抜いていく姿。
「混んでる混んでない関係なしに突っ込む気か…！」
「柊刑事、そこから500m先に高速道路。
高速道路は今空いていて乗られたら困るよ…！」
…なるほど。
確かに空いてる高速道路に乗られてぶっ放されたらこの乗用車の数で阻まれて追いつきようがないわな。
だからってこんなに人がいるところで……、
ああもうだから作戦とか考えるのなんて嫌いだ。
頭が回らない上に何も上手くいかない。
どうする?
ここでトラックを止めたら必ず負傷者は出る。
そんなの私が無理!!
関係ない人を巻き込めないっ…！
___ 「全部なんて考えるな。お前が手に入れられるのはひとつだけだ」
選べ、選べってば。
「…キッツ…い」
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かげやま(プロフ) - ののいろ系女子さん» コメントありがとうございます。貴重な年越しなのにこの作品を選んでいただいてとても嬉しいです(；；)こちらこそありがとうございます！ (2020年1月16日 10時) (
レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子(プロフ) - とても面白いです！年またいで読んだんですが、もう大好きの域に到達してます。ありがとうございます！ (2020年1月1日 7時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
かげやま(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます(^^) 期待に添えるよう頑張りたいと思います！ (2019年12月11日 8時) (レス) id: 1cd1d05918 (このIDを非表示/違反報告)
さち - おもしろいです。続きが楽しみです。よろしくお願いします。 (2019年11月28日 19時) (レス) id: ab48ac4e7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かげやま
| 作成日時：2019年7月8日 21時
