義兄弟 ページ36
side 妹
業「こちらとしては、許したくはないね」
妹「そう、ですよね…」
分かりきっていた。
この人にとっては大事な姉を、傷つけたのだから。
私たちが加わったのは、母の一言だった。
母「響は学校の人たちにひどいことをしているの。だから、しつけに付き合ってくれない？」
このころはまだ幼かった。
でも、私が小2になるころ、(響小５)私は母の言動を疑い始めた。
これはしつけではない、暴力だと。
それに気づいてなお、私は従い続けた。
怖い、ただそれだけで。
今、姉の仲間と名乗る人たちが助けに来たことによって
その疑いの霧は晴れた。
姉はひどいことなんてしていないと。
でも、いろいろと遅かった。
姉が地獄にはまり続けたのは約8年間。
私が言えていれば、それは4年間で済んだ。
でも、謝らなくてはいけない
妹「ごめんなさい。私が言えていれば…っ」
許されようとは思っていない。
こんな私が、許されるはずがない
響「大丈夫。全部知ってたから」
え…？
響「怖くて言えなかったのも、しっかり知ってるから」
妹「ありがとう……………」
だったら、ここにお姉ちゃんはいてはいけない。
ここにいたら確実にまたやられる
赤髪さんに近づく
赤髪さん「…なに？」
うぅ、怖いよー。
妹「失礼ですが、お名前は………………？」
赤髪さん「カルマ。作業の業って書いてカルマ」
カルマ、さん。
この人なら、いいかな。
私の下した決断は、
妹「カルマさん。姉を、お願いします」
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作者名：海里 | 作成日時：2018年3月9日 16時
