S t o r y 4 . ページ5
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“ … ごめんね 。 ”
知念の言葉の意味が 、 わからない 。
あの後知念は 、 その言葉だけを残して消えてしまった 。
「 … ちねん 。 」
やっと 、 会えたのに 。
やっと 、 声が聞けたのに 。
「 … 」
カーテンが 、 ふっと小さく揺れたその瞬間 。
俺は 、 途轍もない脱力感に襲われて 、 ベッドに身を預けた 。
「 … ちねん 。 」
隣に 、 知念がいてくれたら 。
りょうすけ 、 って俺の名前を呼んで 、 ニコニコ笑ってくれたら 。
「 … ちね 、 っ … 」
こんなことには 、 ならなかったのに 。
ゆっくりと目を閉じて 、 知念の姿を思い描く 。
そのうち俺は 、 長くは待たずに眠りについた 。
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『 りょうすけ 。 』
『 ごめんね 、 りょうすけよりも先に死んじゃって 』
『 だいすきだよ 。 死んでもずっと 、 』
『 りょうすけのこと 、 見守ってるから 。 』
『 お星様になって 、 どの星よりもキラキラ輝いて 』
『 りょうすけのこと 、 笑顔にさせるからね 』
『 ありがとう 。 』
『 ________ … さようなら 。 りょうすけ 。 』
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「 っ … ちね 、 」
… なんだ 。 夢 、 か … 。
目を覚ますと 、 そこはやっぱり病院で 。
知念が死んだのも 、 俺が自 殺を図ったのも 、 全て夢だったらいいのになんて 。
… 会いたいよ 、 知念 。
「 … あ 、 」
空きっぱなしの窓から 、 柔らかい風が差し込む 。
カーテンの隙間から見えた夜空 。
そこに 、 どの星よりも一際大きく輝く星があった 。
「 … 知念 … 」
『 お星様になって 、 どの星よりもキラキラ輝いて 、 りょうすけのこと 、 笑顔にさせるからね 』
「 ったく … アイツはほんとに 、 」
はらりと 、 一筋の涙が頬を流れた 。
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作者名：兎愛 | 作成日時：2017年1月5日 21時
