もっと頼ってほしかった 〜２〜

光 ページ43

光side









あ「ごめんね、お兄ちゃん」






「なんで謝るんだよ」






あ「せっかく来てくれたのに迷惑ばっかりかけちゃって」







「ばーか。迷惑なんて1度も思ったことねーよ」







「迷惑だなんて考えずに今は病気を治すことだけに専念すればいいの。」









俺がそう言うとAの目から涙が一滴流れた









あ「死にたくない」









A……









あ「怖いよ。……光にぃ、私……まだ死にたくない涙」









俺はただ抱きしめてあげることしかできなかった









「大丈夫。Aは死なない。絶対治る！だから、心配するな。」









疲れたのかAは俺の腕の中で眠ってしまった









ガラガラ







「遅かったな」






慧「うん。……驚いたよ倒れたって聞いたから」








「もう大丈夫だから」








慧「ん、よかった」









「起こしたら悪いし今日はもう帰るか」






慧「そうだね」









〜〜車内〜〜









「今日遅かったけど櫻井先生と話してた？」








慧「うん。たまたま会って」









「もしかして聞いた？」









慧「うん。友達のことも、最近精神的に不安定で寝むれないことも」









「そっか」







慧「光はAから直接？」






「あぁ。珍しく素直に話してくれた」









「言われたんだ。”死にたくない”って」








慧「…………」








「俺悔しくてさ。妹にそんなこと言われて、何もしてやれない自分が」








慧「俺もだよ……。あの時の電話はAからのSOSだったんだよ。
兄貴失格だよな笑」








「そうだな」

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