もっと頼ってほしかった 〜２〜

裕翔 ページ27

裕翔side









｢よろしくお願いします｣









今日は俺の患者さんが転院することになってAの病院へたまたま来ていた









仕事が終わったらAの様子を見に行こうと思っていたけど、予想以上に仕事に時間がかかり今の時刻は21時









Aは明日手術だからもう寝たかな？









様子を見に行くか迷ったけどAの様子を見に行った









病室を覗くとAはベッドの上で肩を震わせながら泣いていた









｢A……｣









あ｢裕にぃ？｣









俺の姿に気づいたAはすぐに涙を拭き、笑顔をみせてきた








あ｢びっくりしたよ笑どうしたの？｣









なんで隠すんだよ








なんで強がってるんだよ









気づくと俺はAを抱きしめていた





あ｢裕にぃ？｣






｢バカ。なんで強がるんだよ。｣






あ｢強がってなんかないよ｣






｢じゃあなんで泣いてたんだよ｣





あ｢それは…………｣









｢無理して強がる必要なんかないんだよ。俺ら兄妹なんだから｣









そう言うとAは我慢していたものを全部吐き出すように泣き出した








あ｢怖いよ！すっごく怖いよ！｣





あ｢なんで頑張ってるのに良くならないの？リハビリだって頑張ってるのに手術のせいで後遺症が残るんだったら頑張った意味ないじゃん！｣








あ｢もう嫌だよ。疲れた｣









Aは全部吐き出すと泣きつかれたのか俺の腕の中で眠ってしまった









久しぶりに見たAの寝顔









｢ごめんね。何もしてやれなくて｣

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