もっと頼ってほしかった 〜２〜

あなた ページ25

あなたside









病室に帰ってきたお兄ちゃん達はとても顔が暗かった








慧｢おかえり｣







宏｢ただいま｣








それに雄にぃの目が赤かった









自分の体のことは自分が一番分かってないといけない









｢ねぇ大ちゃん｣







大｢どうした？｣







｢私の病気良くなかったんでしょ？｣







大｢…………｣







慧｢A……｣







｢みんなの顔見てたら分かるよ。あぁ良くなかったんだろうなぁってことくらい｣








本当は怖い




だけど…………




｢全部教えて。自分の体のことは自分がよく知っておきたい｣








｢お願い、お兄ちゃん｣









宏｢わかった。辛くなったら、いつでも止めるから。今から話すよ、全部。｣









そして、宏にぃは全部私に教えてくれた







余命のこと、手術のこと、後遺症のことも全部。









光｢A、手術しよう｣









光｢手術したら良くなるかもしれないんだよ。櫻井先生も完治する確率はゼロではないって言ってたし、俺だって余命宣告されたのに病気が完治した人とか何人も知ってる。｣








光｢それにAの場合は手術しなかったら一年持つかどうか分からないって言ってるだけで、手術すれば変わるんだから！｣







｢ひかにぃ……｣









光｢たしかに後遺症は辛いかもしれない。まだAは若いし、後遺症のせいで苦しいおもいをすることだってあるはず。だけど、Aは一人じゃない、俺たちが支えていく。後遺症のことを何か言ってくるやつなんて俺が倒してやる！｣









宏｢光！少しは落ち着け｣









光｢俺は……俺はAが生きてくれればそれでいいんだ｣








光｢宏太、雄也、慧、大ちゃん、涼介、圭人、裕翔、侑李、A、舞。家族みんなが生きてるだけで俺は幸せなんだよ。…………だから、A手術しよう。｣

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