もっと頼ってほしかった 〜２〜

雄也 ページ24

雄也side









宏｢話というのは……｣






櫻｢先日、様々な検査を行いました。その結果についてです。｣









そして、櫻井先生は俺たちに検査結果をみせた








専門ではない俺でも分かる









櫻｢今の抗がん剤ではほとんど効かなくなっています。｣






宏｢そうですか……｣









櫻｢このままだとあと一年もつかどうかです。もちろん、まだ打つ手はあります。完治する確率もゼロではありません。｣








櫻｢そこで、提案なのですが、どれくらい摘出できるかは分かりませんが、少しでも良くするために手術してみませんか。｣








宏｢手術ですか……｣









光｢手術をお願いします！｣








宏｢ひかる……｣







光｢櫻井先生お願いします！手術してください！｣









櫻｢ですが、この手術にはかなりリスクがあります。手術中に容態が急変する確率も低くありません。｣









”手術中に容態が急変”






そんな経験は沢山したことがある。








櫻｢さらに、脳の一部を摘出するので後遺症は確実に残ります。手足の麻痺、言語障害、視覚障害、もちろんリハビリは行いますが、元には戻りません。｣









櫻｢そのことをふまえて一度ご家族でよく話し合ってください。｣









気づいたら俺の目から涙が流れていた

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