きらめきめもり (ページ8)

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08. ページ8

...

「……ど、どうしよ」

『落ち着いて、』

いよいよ、顔合わせの日。

撮影の前には台本の読み合わせや、打ち合わせ、その他にも衣装だったりと色々ある中。

一番最初に主要メンバーと主要スタッフだけの顔合わせる日がある。

それが、そう、今日、今。

「き、緊張してきたっ」

『かわいいかわいい、Aさん、かわいいです』

のんちゃんが親指を出して、グッジョブ！なんて言ってくれるけど、

「む！む、む、むりむりむりむりむり！」

『いや、今更無理もなにも』

「今までない緊張なんだけど？！」

『今日はなにも顔合わせだけだし、何度もしてるじゃん』

「昨日からあんまり寝れてないんだって」

『…寝ろよ、アラサーなんだから』

「おい」

時に口の悪いのんちゃん。

分かってる、緊張しまくりの私をほぐそうとしてくれている。

でも、でも、

憧れだった監督に会えるなんて、緊張以外何者でもないじゃん。

スタッフさんの数人とは先に挨拶をしているおかげで、私の緊張している姿はくすくすと笑われつつ、しっかりカメラは回されている。

「どうしよ？！」

『どうもしないで』

「なにしたらいい？！」

『なにもせずにちゃんと座って待ってなさい』

「座ーれーなーいーぃぃい！」

『ばかなの？』

緊張で椅子に腰かけてもすぐに立ってしまう。

はぁあぁ、どうしよう。
やっと会えるんだ。

サハラ砂漠監督にっっ！

コンコンっ、

「？！」

か、監督？！