きらめきめもり (ページ23)

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...

「ただいま！」

玄関には見慣れない靴。

亮「おかえり」

相変わらず私の家で寛いでいる亮ちゃん。

亮「なんか興奮してんね」

「え？そんなことないよ、酔ってもないし」

亮「そ？」

「うん」

亮ちゃんの顔を少しだけ見たあと、

「ねぇ、先にシャワーしてくる！」

亮「はいよぅ」

気の抜けた返事を聞いて、興奮を抑えたくていつもより熱めのシャワーを浴びた。

「亮ちゃん見て癒されよ」

そう思っても頭の中に浮かんでくるのは、消しても消しても消えないすぅちゃん。

「だああああああああっ！！！！」

演技で大恋愛するんだよ。
その為にそうゆう気持ちになれることをすぅちゃんがわざと言ってくれている。
そんなことは分かっているのに…真に受けそうになる自分が情けない。

「はァ、やばいな、3ヶ月間。」

来週からスタートする映画の準備。
嫌ってほど顔を合わせるようになる。

…しかも、王道ラブストーリーなんて、

「やばいやばいやばいやばい、抑えろ」

なんでこんなに好きになってしまっているんだろう。
まだ会って数時間、普通に話せるようになって数時間、たったこの数時間で私は何を得たのだろう。

「亮ちゃん」

亮「んー？」

流れているテレビを適当に見ているような亮ちゃん。

「一目惚れってある？」

亮「…は、なに？」

「亮ちゃんは一目惚れしたことある？」

もしかしたら私は菅田将暉に一目惚れをしたのかもしれない。

シャワーを浴びて出た答えはこれだった。

亮「あるけど…なに？菅田くんに一目惚れ？」

「え？いやいや、そんなんじゃなくて」

亮「なんでそんなこと聞いてくんの？」

なんとなくまだ確信も持てないこの気持ちに蓋をしたくて、

「映画の話しね、私の役。すぅ…ださんに一目惚れするから」

亮「なるほど！」

どこか安心したような顔をした亮ちゃん。

亮「演技で一目惚れって結構難しいよね」

「だよね？」

亮ちゃんと一目惚れについてや、恋愛演技についていろいろ語った。