13.やめとけ・親友 ページ15
−ASide−
翌日
岩本「ほんとにやめといたほうがいいって！！！」
「だからなんで？？」
岩本「よくわかんないけど、危険なオーラを感じる」
「...例えば？」
岩本「例えば.........なんか、目が笑ってなかった」
......それは、私も少し思った。佐久間さんに向ける笑顔と私に向ける笑顔は、目の奥の色が違う気がしたんだ。
「...でもやめる理由にはなんないよ？」
岩本「なんか変なことに巻き込まれるかも知んないじゃん」
「............うーん、そうかも知れないけどさ、好きだもん」
岩本「好きだもん、って.........」
「あんまり踏み込みすぎないように気をつけるから、ね？」
岩本「...............くそー、その笑顔は反則だろ.........あーもうわかった、気をつけろよ？」
「もちろん！」
−阿部Sideー
今日は、Rainbow Roseに行く前に親友のふっかに会うことになってる。待ち合わせ場所につくと、ふっかはまだいなかった。
道の端の方によってスマホをいじっていると。
？？「...っあの...」
顔をあげると、いかにも男好きっぽい、甘ったるい香水をつけた俺より年下であろう女。
...めっちゃ嫌いなタイプだ。
そんなことは全く顔に出さず、「どうしたの？」といつものようにほほえみながら優しく返す。
？？「私リサっていうんですけど、その、私と遊びませんか......？」
いかにも「不慣れです！」って感じだしてるけど、絶対常習犯だろこの感じ。
また心の中だけで不満を漏らし、にこやかに答える。
「今はこれから友だちと会うから無理なんだけど、夜なら大丈夫だよ？それでもいいかな？」
リサ「っ、はい！」
「じゃあ連絡先交換しよっか。あとで集合場所教えるから」
連絡先を交換し終え。
リサ「じゃあ、また」
「うん。............またね、リサ」
耳元で、少し低めの声で名前を呼べば、女なんて一瞬だ。
？？「阿部ちゃんもわるくなったね〜(笑)」
「ふっかに言われたくない(笑)」
俺の命の恩人でもある、同い年の深澤辰哉。プレイボーイ。
深澤「はい、おすそ分け」
そう言って渡されたのは、ゴムだ。
「もう死ぬほど持ってんだけど」
深澤「まあ、何個あってもいいじゃん？」
「まあな」
少し話してから、Rainbow Roseの近くで解散した。
「ってか、用事ゴムだけかよ(笑)」
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作者名：ひらりと桜 | 作成日時：2021年10月29日 23時
