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いつも結局は巻き込まれる宿命 和華 ページ5

―――どうしてこうなった。

砂煙を上げながら飛び去っていった少女達の軌跡をぼんやりと眺めながら、和華はぼそりと呟いた。和華は幻想入りして以来、ただ平穏を求めていただけだった。だが現状はこうだ。幾度も異変に巻き込まれ、大して興味もないのに戦闘行為へ明け暮れている。現実って、上手くいかない事ばかりだ。
現に、和華の手元ににあるレーダ―――大きな魔力反応、つまり異変の元凶の座標がわかる優れ物―――はあと三、四つばかり反応が残っている。場所はざっと山林の中、紅魔館、人里、どこかの上空といったところだ。もういっそのこと、異変解決に精を出してさっさと解決した方が早く平穏が手に入るのだろうか。
その事を戦闘中は神社に上がり込んで茶を啜っていた言ノ葉に言うと、言ノ葉は苦笑した。

「それは厄介な事になったなぁ。こういう時は仕方ない、彼を呼ぼう。おいで、桐真」

言ノ葉が溜息交じりにそう言うと、0.5秒以内に誰かが降り立つ音が聞こえる。下駄のからん、という音と共に現れたのは、灰色の和服に黒い羽織を羽織った、如何にも善人そうな少年だった。少年はかなり童顔で、和華と歳は同じか少し下といったところだ。

「どうしたんですか、言ノ葉さん。……あ、僕嫌な予感がするんですけど」

「おお、御名答さ桐真。君に少しばかり雑用を頼みたくてね。ちょっと紅魔館まで行ってくれ」

困り顔で、しかし本心では嫌がっていなさそうな表情で、桐真という少年は「わかりましたよ」と頷いた。言ノ葉の言葉が聞こえた事にも人里から一瞬でやって来た事にも謎が残る少年だったが、和華も参加した方が異変の解決は確実かつ速いだろう。そう考えた和華は、桐真に同行する事にした。

「待って下さい、私も同行します。手伝わせて欲しいんです」

「だ、そうだ。桐真、連れてってあげてくれ。私は人里の反応を探ってみるから、君は和華さんを頼んだよ。君が私の事を大好きなのは知っているから、決して拗ねないでくれたまえよ」

「言ノ葉さんが僕の事を意識して下さっている時点で僕は満足です。……じゃあ和華さん、行きましょうか」

和華は頷き、四次元鞄からどこでもドアを取り出す。目を丸くしている桐真と、「私これ知ってるぞ、外の世界のアニメ作品に出てくるひみつ道具というやつだろう!」と大笑いしている言ノ葉をよそに、和華はどこでもドアを通りながら思った。

―――やっぱり、私は巻き込まれる宿命なんだろうな。

天邪鬼と死神 被華→←ぶっちゃけ普通に仲良くね? 被華



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フウ(プロフ) - 更新しました (2022年8月2日 9時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 一次的にアクセスできませんって出ました・・・ (2022年8月2日 8時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新します。少し設定変えます。 (2022年8月2日 8時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
うp主こと東方好き死神まお(プロフ) - 記念すべき10巻目!作っておきます! (2022年7月10日 17時) (レス) @page50 id: f03e2072c0 (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新しました。 (2022年7月10日 2時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サナティ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2022年4月20日 17時

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