【募集企画】東方幻想記録物語9巻

再開、２人の激情　被華 ページ19

ふう…

質問攻め地獄を何とかかいくぐった…

めっちゃ聞いてくるじゃんあの人達。

まあ、人間らしいけども。

で、今はなんとなく人里に来ているところなんだけど。

「阿求にでも会いに行こうか…なっ！？」

その瞬間、とてつもない魔力を感じた。

何故？

何故、こんなにも嫌な予感がするの？

何故、こんなにも冷や汗が出るの？


その時、聞こえた声は…

「邪魔を…しないで…！」


…ああ。

あいつだ。

なんで来たんだよ。

なんで…なんで…

鎌符【生死の一太刀】

気持ちを落ち着かせる為、スペルを後ろから放つ。

しかし、相手は…気づかない。

私だということを。

「っ！…何…よ…」

ほら、振り返ったらわかっただろ？

お前が世界で一番憎んでいる奴が…目の前にいるんだよ！


「あ…あ…



















アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！」

どこまでも響くその声。

どっと溢れ出す殺気。

「うおっ！？何だ！？」

「！…これは…」

「…まずいわね」

「ひぃっ…！」


その場にいた4人全員が驚愕していた。

「あ…は…は…ついに…見つけた…
　お前を…皇被華を…！
　ずっと探していた、ずっと憎んでいた、ずっと殺したくてたまらなかった…



















　 アッハハハハハハハハハハハハハ！」


その狂気じみた笑い声に、たった今異変を解決した少女(東風谷早月)も、同じように異変を解決した少女(虚・ツヴェターエワ)も、剣を持っている男子(風原剣城)も、ましてや幻想郷屈指の大妖怪である彼女(風見幽香)までもが、驚愕していた。

「…ねえ。この子、知り合い？」

早月がひそっと聞いてくる。

「知り合い…というか…



















まあ、因縁の相手…かな。
それより、結界の外に出てくんない？じゃないと、死ぬよ」

「アハハハハハハハハハハハ！結界なんていらないのに！みぃんな、死んじゃえばいいのに！」

「みんなは関係ない。良くも悪くも。だから…



















今度こそ大人しくさせる！」

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