【募集企画】東方幻想記録物語8巻 (ページ30)

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共闘　喑覚記ページ30

森を出て、空を飛び霧雨魔理沙と外来人を上空から探していると、何やら爆発音らしきものが聞こえた。…音のした方は、博麗神社。博麗霊夢のことと結びつく。
記は空を飛ぶ速さを極限まで速め、博麗神社の方へと向かった。

「…博麗、霊夢？」

そこにいたのは、紛れもなく博麗霊夢。しかし、どこか禍々しいオーラをまとっているような気がする。
あの後、また新たに紫から貰った情報によると、記憶というか、博麗霊夢という存在そのものが消えているらしい。博麗霊夢の他にも、妖怪や、同じ森に住む妖精も、姿を消した。

おまけに、霧雨魔理沙の中では博麗の巫女は博麗霊夢ではなく、雪華、という者として認識されている。…困ったものだ。

そして、今現在。目の前では壮絶なバトルが繰り広げられている。向こうに外来人らしき人間が倒れているが…それは後にしよう。目当ての1人である霧雨魔理沙はいなかったものの…来てしまったからには、これは自分も参戦した方が良いのだろうか。

「…あの」

ザッ、と記は様子がおかしい博麗霊夢達に近寄る。紫は目を見開いた。

「記…！？」

「ねぇ紫、この人だれ？」

「被華は会うのは初めてね。彼女は喑覚記、記憶を改ざんする程度の能力の持ち主よ」

「記憶…？」

もしかして、といった具合に被華は記を睨みつける。

「紫、さっき“消えた者の記憶が幻想郷から消えていく”って言ってたよね。じゃあ、今回の異変、この人が関係してるんじゃ――」

「違う」

記がピシャリと言い放った一言で、被華は口を閉じた。

「確かに、私は人の記憶を変えたり、逆に新しい記憶を加えたりできる。…だけど、そこまで大掛かりなことは出来ない。勝手に決めつけないで」

ご、ごめんなさい…と被華は小さく呟いたが、記には聞こえなかったようだ。記は言葉を紡ぎ終わると同時に、博麗霊夢たちの方に向き直る。

「…暇だし、手伝ってあげる。――行くよ」

その言葉を火付けに、両勢どちらとも互いに向き直る。
戦いが、始まる。

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皇被華ちゃんお借りしました…！
口調等間違っていればお教え下さい。