白狼天牙『椛』 犬走影 ページ23
守矢神社に向かうこと数分...
私、犬走影は現在、戦ってます。めっちゃ戦ってます。
「多い、多すぎるよ!いくら倒してもこれじゃキリがない!」
それもそうだ。だって現在地は妖怪の山。そして今は異変の最中。異変の内容は幻想郷の妖怪達が暴走してしまうこと。こんなときに妖怪の山に一人で入り込むなんて、バカでもやらない事だ。
(一匹一匹の力は弱いんだけどなぁ、こういう風に量で押しきられると流石にキツい)
中にはスペルカードを使わないで普通に殺しに掛かって来る妖怪もいるため、油断していると最悪死んでしまう。
「あーもう!こうなったら...」
大量の妖怪達が私を取り囲む。それを好機とみて一枚のスペルカードを宣言する。
「スペルカード発動!白狼天牙『椛』」
白狼天牙『椛』。それは私が持つ二つの刀の内の一つ。その特徴は、刃は白狼の毛の様に白く、天までも切り刻むかの様に大きく、牙の様に鋭い。白狼天狗に伝わる太刀。
大昔、ある白狼天狗がこの刀を使い、千里先まで大妖怪もろとも切り裂いたという伝説があるそうだ。他にも色々あるらしいけどよく聞いてなかったからこれしか知らない。だってつまんないんだもん。
私はその刀に妖力を込める。すると、刃は徐々に青白く輝き、更に大きくなっていく。
やがて、それは遠くからでもはっきり見える程にまで巨大化し、光も強くなっている。
「流石にやり過ぎたかな...もうほとんど妖力が残ってないや」
貧血の時のように少しフラフラするけど、まあ大丈夫でしょ。
そして私は、大きくし過ぎた太刀を振り回し、囲んでいた妖怪達を斬ったり、妖力刃を飛ばして撃ち落としたり、倒れさせたり。周りから見たら、とても綺麗に見えるだろう。でも近くで見たら流血シーン満載の18指定に一瞬で変わるけどね。
そして、私が妖力を使いきり、太刀も元の大きさに戻る頃には立っている妖怪は一匹もいなかった。
「これはやり過ぎたかな。ま、まあこれはしょうがない事だし、正当防衛だから。大丈夫なはず」
なんかすごい心配になってきた。後で訴えられたりしないかなあ私...
「そんなことよりさっきの戦いで結構疲れたぁ。妖力もほとんど残ってないし、身体中傷だらけだし、今日はもう帰ろう」
異変のことは...後でで良いや。取り合えず、今は将也と合流しよう。多分彼は人里にいるだろう。いなかったとしても博麗神社で待ってればそのうちくるだろう。
飛ぶほどの力は残ってないので、歩いて向かうことにした。途中で倒れないことを願いながら。
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うp主こと東方好き死神まお(プロフ) - 更新します! (2022年3月28日 16時) (レス) id: f03e2072c0 (このIDを非表示/違反報告)
天洲秋(プロフ) - 次巻作らせて頂きます!!! (2022年1月2日 12時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
素甘町(プロフ) - 更新しました!あと、お話がいっぱいになったみたいです! (2022年1月2日 12時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
素甘町(プロフ) - では、私も更新させて頂きます! (2022年1月2日 11時) (レス) @page49 id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
天洲秋(プロフ) - 更新しました! (2021年12月31日 15時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サナティ x他3人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/
作成日時:2021年4月3日 9時