【募集企画】東方幻想記録物語7巻 (ページ11)

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お金もない、家もない、でも行く宛はある　　犬走影ページ11

「ちぇ、居ないのか」

現在地は妖怪の山、射命丸文の家。私は、文の所に行こうと、将也と別れて一人でここに来た。
異変が起こってるわりには道中誰とも遭遇せず、なかなか平和だった。
現在、文は出掛けているようだった。
なぜかと言うと、扉の所に貼り紙が貼ってあったからだ。

『只今外出中！御用の方はそこら辺でお待ちください。清く正しい射命丸』

こんな内容だった。そこら辺でって、適当過ぎるでしょ...
多分、あの天狗のことだから、取材にでもいってるんだろう。異変が起こってるらしいし。
しかし、これからどうしようか。将也は今別の場所にいるし、ここから遠いし、そして何より疲れた。幻想郷に飛ばされるときに他に何か持ってくればよかったなぁ。持ってきてるのは私の愛刀だけだし。お金もなければ家もない。

「どこかないかな～。近場で休めそうな場所」

本当ならそこら辺の木にでも乗って休んでも良いんだけど何か違うんだよね。
本当、どこかあったけなぁ。神社でもどこでもいいから休憩できる場所が...ん？神社と言えば確かここにも...

「確か守谷神社って言ったっけ。そういや、あっちの時代でもお世話になったなあ...」

私がいた時代でも、よく守谷神社に遊びに来ていた記憶がある。
確か、「洩矢諏訪子」と「八坂神奈子」という二柱が住んでいたはずだ。最初は結構ビビったけど、合ってみるとフランクで、わりと接しやすかったけどね。やっぱ見た目で判断しちゃいけないってことを再認識させられたよ。さて、思い立ったら即実行、鴉天狗をも超えるスピードでいざ、守矢神社へレッツラゴー！

「じゃ、暇潰しがてら守矢神社に行って、ついでにここの事について色々聞いてみよう！」

そうして私は、休憩と暇潰しがてら守矢神社へと足を...いや、違った。飛んでいくのだった。