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チクタクッチクタクッ……









試験監督「やめ!」









「ふはぁ〜」


やっと終わった開放感で、

涙が出るほどのあくびが出た。









黙々と片付けしている人達の中に

私と同じタイミングで

大きなあくびをしている人がいた。









私もあんな風にあくびしてたのかなぁ?

私のあくびって周りから見るとあんななのかなぁ?

そう思うと何だか、あくびが出なくなった。









そんなことを考えている間に

教室に残った人は私と大きなあくびをしてた人

その他2,3人だけだった。









私は慌てて

机の上にある私物をリュックに押し込んで

文具を筆箱にしまった。









あれ?

消しゴムがな、い…

机に置いたよね?私…

なんで、こんな時に消しゴム失踪すんの〜(泣)









試験監督は

「おいおい」

と、呆れた顔でこちらを見ている。

いやいや…

あれは確実に睨んでる。









急がなきゃ!!

そう思って床に目を落とす。

しゃがんで探してもどこにもない。









??「もしかして、探してるのこれですか?」









あれ?この声、聞き覚えが…

誰だっけ〜

顔を見るのはカンニングしているような気分に

なりそうで、嫌だったが

顔を見上げた。









「え!?ジミ…ン?」

JM「あ!!Aじゃーん!!」

「ひ、ひさしぶ…」

JM「僕と同じ大学って笑
運命感じるよね笑」

「そ、そう?」









人の「ひさしぶり」をさえぎってまで

いきなり何を言い出すのかと思えば

「運命」

私の1番嫌いな言葉だった。

今この瞬間、ジミンと再会するまでは…









JM「あ、消しゴム笑」

「ありがと…うございます。笑」

JM「ん。笑」








ジミンにふざけて敬語で話したり

ジミンと何気ない会話をしたり

それだけで、私の青春時代の記憶が

次から次へと浮かび上がった。



会えたの嬉しいし、お茶にでも誘おうかなぁ…

そう思った時、








JM「あ!ねぇ〜」

「なーに?」

JM「ひさしぶりに会えたの嬉しいし、この後
お茶しよーよっ!!」

「……」









ジミンに越された。

でも、なぜか嬉しい。

いつもだったら、いらない負けず嫌い

発動しちゃうのに…

ジミンと同じこと考えてたなんて。









JM「んね。だ…め?」









こういう時だけ上目遣い、

ホント変わってないよ。ジミン。

ずるいよ。









「い、いいよ?」

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作者名:はっさく | 作成日時:2021年2月23日 0時

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