「ありがとう」の花束を５ ページ27
智side
雅紀が目を覚まし、部屋を一度出た。
でも、ドアによりかかり、その場で立ち止まる。
腹の底から、大きなため息をついた。
あのままそばにいたら、怒鳴ってしまいそうな自分がいたから。
ズボンのポケットに入れてある紙切れがずっしりと重く、その存在感を主張している気がする。
部屋から咳が聞こえ、ポケットに入れかけた手を思わずひっこめる。
あぁあぁ、高熱と咳。
雅紀の、いつもの風邪のパターンだ。
頭を振り、気持ちを入れ替える。
ドアノブに手をかけ、部屋に戻った。
智「雅紀、咳出てきちゃった？」
なるべく。
なるべく、優しく接して、自分の気持ちには蓋をした。
こんなに苦しんでいる末の弟を、さすがに叱れない。
雅「ごほごほっ！！ごほっごほっ！！…にぃ…ごほっ！ちゃ…！」
手を伸ばしてきて、僕の服の裾をぎゅっと掴む。
これも、昔からの癖。
本当に甘えたいときは甘えられない、ちょっと不器用な末っ子。
智「うん、いるよ。大丈夫。兄ちゃんが一緒にいるでしょう？」
よしよしと背中を摩っていると、玄関から「ただいまー。」と控えめな声が聞こえてきた。
お、帰ってきたかな。
少し待っていると、スーツ姿の潤が部屋に入ってきた。
潤「ただいま。」
智「お帰り。」
潤「悪化したねぇ。」
そう言いながら、苦笑する潤。
潤「すぐ行くでしょ？」
智「うん、ごめんね。」
潤「良いよ。全然。」
午後休を貰ったとは言え、仕事から帰ってきて疲れているはずなのに穏やかに笑う。
潤は、雅紀の頭を優しく撫でた。
潤「雅紀、ただいま。ちょっと待ってろ。今、病院連れてってやるからな。」
その後、支度を終えた潤と三人で病院に行った。
帰宅する頃には陽が沈んでいて、和也が夕飯を作ってくれていた。
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ゆき♪( ´∀｀) - こんばんゎ!!始めましてゆりかごって言う作品読んでみたいんですけど送り方が分からなかったので此方に送りました。キラキラ星って言う作品良いですね♪すみませんお手数お掛けしますがパスワード教えて頂けませんでしょうか? (2015年1月21日 21時) (
レス) id: f29c16c0a6 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - 今晩は、はじめまして。みさと申します。はるやんさんの作品はどれも面白くついつい時間を忘れて読みふけっています そこではるやんにお願いがあります 陽だまりの家とゆりかごのパスワードを教えて頂けないでしょうか 宜しくお願いしますm(._.)m (2015年1月10日 21時) (レス) id: 2e99fe0a4f (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - なおこさん» こんばんは、初めまして。お返事遅くなってしまい、ごめんなさい。姪っ子さん、赤ちゃんなんですね。羨ましい〜！ちびちびと更新していきますので、良かったらまたいらしてくださいね。 (2014年9月1日 23時) (レス) id: 96da3992ed (このIDを非表示/違反報告)
なおこ(プロフ) - こんばんは。初めまして。以前から何度か読ませてもらってましたが、『2年前』を拝見して感想を書かせてもらいました。姪が今まさに雅紀くん状態です。すごくはまってます。これからも楽しいお話待ってます。お邪魔しました。 (2014年8月20日 23時) (レス) id: 7ef08442a3 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - 黒薔薇さん» こんにちは。お返事遅くなってごめんなさい。小さな手は多分体験された方も多いのでは…？と思いながら書きました＾＾パスの件ですが、ここではお教えできません。詳しくはゆりかごの説明文を読んでみてくださいね。お手数おかけしてすいません。 (2014年8月12日 17時) (レス) id: 96da3992ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるやん
| 作成日時：2014年2月28日 23時
