「ありがとう」の花束を１ ページ23
和也side(雅紀…高校生設定)
和「…はぁ。」
深夜１１時。
玄関先の数段の階段に座り込んでいる僕は、携帯で時間を確認して何百回目かの溜息をついた。
高校生になったばかりの、我が家の末っ子が、帰宅していない。
翔「俺、やっぱ探してくる！」
携帯も繋がらず、どこかで倒れているんじゃと焦った翔兄が、外に探しに行ったのが２時間前。
僕は、そこからずっとここで待っている。
もう高校生だし、帰りが遅くなるときなんて、普通にあると思うんだけどさ。
やっぱり心配するから、遅くなる時は誰でも良いから一言連絡ちょうだいねって、入学式の日に話した。
『うん、わかった！』
笑顔で約束してくれたし、約束を破るような子じゃないって思っているけれど。
やっぱりお年頃だし…多少はハメ外すことだってあるだろうし。
というか、高校生にもなって、兄貴がこんなに心配するってのがやっぱり過保護なんだろうか。
膝に手を肘をつき、額を手に乗せた。
見えるのは、自分の靴と冷たい段差。
季節は春だけれど、やっぱり夜は少し冷え込む。
身体が弱い末の弟が、どこかで倒れてはいないかと心配になる気温だ。
再度携帯を見るも、そんなに時間は経っていなくて、項垂れた。
雅「…和兄？ただいま。」
突然頭の上から聞こえた声。
顔を上げれば、そこにいたのは紛れもなく雅紀だった。
ただその顔は、困ったような申し訳なさそうな、泣きそうな表情だけれども。
和「雅紀！！」
立ち上がって、そばに近寄る。
そこで気が付いた。
顔色が悪い。真青を通り越して、真っ白だ。
和「…どうしたの？具合悪い？」
雅「…ちょっと。」
というと、突然ふらっと僕の方に倒れこんできた。
和「え？雅紀？まさ？ちょ、大丈夫！？」
華奢な身体を抱きかかえて、再度気が付く。
タバコの臭い。
反応が鈍い雅紀を抱きかかえ、何とか玄関に入る。
和「さとにぃー！じゅん！」
家にいる二人に声をかけると、大慌てで来てくれた。
智「雅紀！！」
潤「どうしたの？」
和「わかんない。けど、具合悪いみたいで、玄関先で突然倒れた。」
潤の背中に雅紀を乗せる。
智「雅紀？まさー？聞こえる？雅紀？」
智兄が大き目の声で、雅紀に声をかけると、雅紀の目が薄ら開いた。
雅「…にぃちゃ…ごめ…なさ…。」
智「良かった。帰ってきて。お説教は後でうんざりするほどしてあげるから、今は休もうね。」
この時はまだ、約束を破ったことに謝っているんだと、その場にいた三人は思っていた。
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ゆき♪( ´∀｀) - こんばんゎ!!始めましてゆりかごって言う作品読んでみたいんですけど送り方が分からなかったので此方に送りました。キラキラ星って言う作品良いですね♪すみませんお手数お掛けしますがパスワード教えて頂けませんでしょうか? (2015年1月21日 21時) (
レス) id: f29c16c0a6 (このIDを非表示/違反報告)
みさ(プロフ) - 今晩は、はじめまして。みさと申します。はるやんさんの作品はどれも面白くついつい時間を忘れて読みふけっています そこではるやんにお願いがあります 陽だまりの家とゆりかごのパスワードを教えて頂けないでしょうか 宜しくお願いしますm(._.)m (2015年1月10日 21時) (レス) id: 2e99fe0a4f (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - なおこさん» こんばんは、初めまして。お返事遅くなってしまい、ごめんなさい。姪っ子さん、赤ちゃんなんですね。羨ましい〜！ちびちびと更新していきますので、良かったらまたいらしてくださいね。 (2014年9月1日 23時) (レス) id: 96da3992ed (このIDを非表示/違反報告)
なおこ(プロフ) - こんばんは。初めまして。以前から何度か読ませてもらってましたが、『2年前』を拝見して感想を書かせてもらいました。姪が今まさに雅紀くん状態です。すごくはまってます。これからも楽しいお話待ってます。お邪魔しました。 (2014年8月20日 23時) (レス) id: 7ef08442a3 (このIDを非表示/違反報告)
はるやん(プロフ) - 黒薔薇さん» こんにちは。お返事遅くなってごめんなさい。小さな手は多分体験された方も多いのでは…？と思いながら書きました＾＾パスの件ですが、ここではお教えできません。詳しくはゆりかごの説明文を読んでみてくださいね。お手数おかけしてすいません。 (2014年8月12日 17時) (レス) id: 96da3992ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるやん
| 作成日時：2014年2月28日 23時
