血玉髄 ページ5
______________
Aside
どうする、どうすれば
今ここで戦えば間違いなく
この人達は全員死ぬ
相手は上弦、下手すれば私も死ぬか...
増援を...いや、そんな暇はない
とりあえずこの場を離れなければ...
『ほんと、お顔が美しいのでつい見惚れてしまいましたわ!ごめんなさいね!』
足が震える、怖い、怖い怖い怖い!!
冷や汗が止まらない
「顔色悪いみたいだけど大丈夫?お嬢さん」
『へ!?い、いえ!大丈夫です!
では私はこれで!』
そそくさとその場を離れる
呼吸を整えなければ...!
「お姉さん大丈夫かい?体調悪かったなら
言ってくれればお座敷からお出ししたのに」
『あ、いえ、本当に大丈夫なので...』
ひとまず早くここを出よう...
______________
『今日1日、貴重な体験をありがとうございました』
深々とお辞儀をする
「いいえー!いつでも来ていいからねえ!
また来ておくれよ!」
『はい!ぜひまた!』
少し歩いて売り子さんが店に戻ったのを確認し
私は走り出した
急いで報告しなければ...___
もう日暮れだ、鬼が活動し始める
早く、早く____
ガシッ
『ッ!?』
腕を勢いよく引っ張られる
『ッ離して!』
「お嬢さん、さっきお店にいた人だよね」
この声音、雰囲気...そんな...
「それよりもこの服...お嬢さん鬼殺隊の人なんだね!」
『っチィッ!!』
勢いで腕を振り払う
その隙に路地裏へ逃げ込む
『よりにもよって...!!』
「うんうん!すごく元気で綺麗な子!
美味しそうだ!」
早いな...これじゃ埒が明かない
足を切り落として逃げるか..!
目の前の壁を蹴り迎えうちしようとする
-- 眩ノ呼吸 弐ノ型 満礬柘榴 --
刀が赤く透明になる
同時に地面から突き刺すように
鋭い鉱石が長く伸びる
「わ!危ないね!」
鉱石ばっか気にしすぎッ
一気に回り込み膝下を狙い刀を振る
ガッ
『__..ッ!!』
振るった刀は避けられた上に
足を捕まれ宙吊りになる
『ッ離せ!!』
パキッ
『ッあ"ぁぁ!!!!』
片手でいとも容易く左足を折る
「こんな小さな体で...よく頑張ってきたね
でももうその足じゃ歩けないね、どうしよっか」
『ふざ、けるな...離せ...ッ』
痛みで涙が溢れはじめる
足から血が流れている
折れた骨が内側から突き破っているんだろうか
関節の感覚がない
______________
無一郎and蜜璃
「大正コソコソ噂話っ!」
「満礬柘榴は刀を数倍もの硬さにして重さを軽くするから素早く攻撃できるよ」
10人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:凜檎姫 | 作成日時:2019年10月8日 15時