伝えたいこと ページ8
「あ、あの・・。あのね・・。」
ゲーム大会も終わり、松潤が淹れてくれたコーヒーで一息。
両手でカップを手にしたまま固まってしまった雅紀。
「どした？」と覗き込むと、手にしたそれをテーブルに戻し、俺とにの、それに松潤に視線を移し、思いつめたような表情で話しだした。
「あの・・。思い出したい。みんなのこと、思い出したい・・の。」
言葉を一つ一つ絞り出すように話す雅紀。
「それに、オレ、ここにいていい・・の？みんな、きっと仕事とか大変でしょ？オレ、出てくし、あの、病院にいた方がいいなら、あの・・」
「勝手に暴走し過ぎ。おバカさん？ふふ(笑)やっぱ、あんた、相葉さんだわ。」
「え？」
呆れたように、でも優しく微笑むにのを見つめる雅紀。
「だね。っつかさ。お前の居場所はココなの。わかる？」
「・・・。」
雅紀の顔を覗きこむように話す松潤。その強い眼差しを、真っ直ぐに見つめる雅紀。
「ふあぁ〜あ・・！そんな焦らなくていいよー。記憶戻ったら、この休日も終わっちゃうよー。ん？相葉ちゃん？」
「・・・？」
ソファの上に起き上がった智くんが、不思議そうに自分を見つめる雅紀に微笑んだ。
「雅紀？」
「・・はい。」
俺の声にゆっくりと振り向く。
泣きそうな顔。
頼む。
俺はお前のその表情に、弱いんだ・・・。
「大丈夫だから。・・いや。お前はさ、大丈夫じゃないよな？」
「・・・。」
「でもね、雅紀。俺らがちゃんとお前を知ってるから・・・。だからさ。なんでも聞いていいんだよ？知りたいこと、なんでも聞いていいから。」
「・・なん、でも？」
「うん、そう。」
「オレ・・・。思い出したいの。」
「うん。俺らもそう思ってるよ。雅紀にさ、俺らのこと、思い出して欲しい。」
「・・・うん。」
「でもね、雅紀。智くんも言ってたけど。焦らなくていいから。・・いや、お前はきっと焦ると思うけど・・・。でもね、雅紀？」
「・・・はい。」
「俺らと一緒にいて？」
「・・・？」
「ここにいて？」
「・・・でも、オレ。」
両手を握りしめ俯いてしまった雅紀。
ひとつ深呼吸して近づく。
「大丈夫だよ、雅紀。」
「・・・。」
「俺ら、俺ら４人ね。」
「・・・。」
ゆっくりと顔を上げた雅紀。
その潤んだ瞳を真っ直ぐに見つめ伝える。
「お前のことがね。大好きなの。」
瞬きもせず、ただじっと俺を見つめる雅紀。
その顔に手を伸ばし。
頬に伝った一筋の涙を、そっと拭った。
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あすぅぅ☆ - 何回泣いたか分からないくらい泣きました。こんなに感動したの久しぶりで…ありがとうございます!!!!!!!!!!!! (2014年11月17日 15時) (
レス) id: 3027382040 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 雅桜さん» 雅桜さん☆感想ありがとうございます。感動だなんて嬉しいです。短編集もゆっくりですが続けていますので、良かったら遊びに来てくださいね。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - あやさん» あやさん☆感想、ありがとうございます。そしてお返事が大変遅くなりました。相葉ちゃんは、やっぱりミラクルが似合いますよね。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - Emiさん» 感想、ありがとうございました。コメントの連絡を受けておらず、お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありません・・！他で短編集も書いていますので、お時間がある時に覗いてやってください♪感動だなんて、嬉しいです。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
雅桜 - はじめまして!!雅桜です♪
とても感動しました。また、他の作品も読もうと思います☆ (2014年7月26日 18時) (携帯から) (レス) id: 2d0cf8d793 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アリス
| 作成日時：2014年2月11日 15時
