揺らぎのない気持ち ページ38
「その後、『頭が痛い...』って言って。そのまま気を失うように眠ってしまって..」
・
「雅...紀...？」
・
ベッドに眠る雅紀に視線を戻す。
フラフラとする体で立ち上がり、その頬にそっと触れた。
「本当に..、本当に...。ありがとうございました。」
運転手さんを振り返り。
深く頭を下げた。
社「本当に、なんとお礼を言っていいのか。」
チーフマネ「お気づきかと思いますが、記憶を失っています。」
社「もし警察や他の通行人に見つけられていたら....」
智「本当に、ありがとうございました。」
その場にいる全員に頭を下げられた運転手さんは、少し困ったように微笑んで。
「回復を願っています。...また、元気な彼に会えると信じています。」
そう優しく言って。
それからマンションを後にした。
・
・
「とりあえず今日の発表は見送ろう。一度、事務所に戻る。...雅紀は、お前らに任せていいんだな？」
社長の言葉に頷いた。
点滴が終わる頃にまた来ると告げて主治医の先生も病院に戻って行った。
皆を見送り、残ったのは雅紀と俺ら4人。
・
「まー...くん」
そばに寄り添うにのが愛おしそうに髪を撫でる。
「相葉ちゃん...。」
顔を近づけた智くんが、そっとその頬に触れる。
「まー...。」
優しく囁く松潤の手がその肩を包む。
・
「目が覚めて...。記憶が戻っていなくても。」
沈黙を破り話し出した智くんに、皆の視線が集まる。
「わかったんだ。おいら、わかったんだ。...相葉ちゃんは、相葉ちゃんだ。」
潤「うん..。ホントだね。...戻っても戻らなくても、もう、関係ないよ。」
和「一緒にいたい...。」
智「いたいよ。」
・
・
それから長い時間。
俺らはずっと雅紀に付き添い、その瞳が開かれるのをただ待ち続けた。
記憶が戻っていなくてもいい。
あの瞳に自分達が映る..。
それだけを待って.....。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 578人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あすぅぅ☆ - 何回泣いたか分からないくらい泣きました。こんなに感動したの久しぶりで…ありがとうございます!!!!!!!!!!!! (2014年11月17日 15時) (
レス) id: 3027382040 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 雅桜さん» 雅桜さん☆感想ありがとうございます。感動だなんて嬉しいです。短編集もゆっくりですが続けていますので、良かったら遊びに来てくださいね。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - あやさん» あやさん☆感想、ありがとうございます。そしてお返事が大変遅くなりました。相葉ちゃんは、やっぱりミラクルが似合いますよね。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - Emiさん» 感想、ありがとうございました。コメントの連絡を受けておらず、お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ありません・・！他で短編集も書いていますので、お時間がある時に覗いてやってください♪感動だなんて、嬉しいです。 (2014年7月27日 22時) (レス) id: 290a5b010d (このIDを非表示/違反報告)
雅桜 - はじめまして!!雅桜です♪
とても感動しました。また、他の作品も読もうと思います☆ (2014年7月26日 18時) (携帯から) (レス) id: 2d0cf8d793 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：アリス
| 作成日時：2014年2月11日 15時
